第31話:ハーレム宣言
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前回までのあらすじ:健太の命により辻姉妹を新たな供物として引き込もうとした陽菜は、二人から激しく拒絶された絶望の中で戻り、失敗の制裁として男たちから執拗な陵辱を受け続けたことで人間としての尊厳を完全に破壊され、拒絶した友人たちへの怨念を宿しただけの「肉の器」へと成り果てた。
それでは、第31話をお楽しみください。
※本作は規約遵守のR15作品です。過激な描写にご注意ください。
アパート『シャン・ソレイユ』を囲む樹海に、23度目の朝を告げる重苦しい光が差し込んでいた。窓の外に広がる原生林は、住人たちの道徳心が摩耗していく速度に呼応するかのように、その深淵を不気味に広げ続けている。
102号室。田中健太の根城となっているこの場所は、今や暴力と欲望が支配するアパートの「力」の象徴と化していた。健太は下卑た笑みを浮かべ、二人の女を品定めするように見回した。
「香織、そして陽菜。お前ら二人は、今日から俺の『ハーレム』だ。俺の機嫌を損ねなきゃ、水も飯も保証してやる。だが、逆らう奴や、昨日みたいにヘマをする奴には、もっときつい『教育』を叩き込んでやるからな」
健太はそう宣言すると、陽菜の細い腰を強引に引き寄せ、自分の膝の上へ乱暴に放り出した。陽菜は身体を強張らせたが、背後で冷たく笑う元恋人・川瀬と、香織を弄んでいる横山の視線を感じ、抵抗を諦めて項垂れた。
健太は陽菜の顎を強引に上向かせると、逃げ場を塞ぐように唇を重ねた。蹂躙するようにねじ込まれた舌が、陽菜の口内を荒々しくかき回す。拒絶の隙も与えられない暴力的な口付けに、陽菜は窒息しそうな苦しさの中で、ただ身を任せるしかなかった。
健太の手が衣服の下へと滑り込み、まだ熱を持っているはずの痣を容赦なく圧迫する。
「あ、ぅっ……ん、んんっ……!」
陽菜の口から漏れるのは、快楽など微塵もない、純然たる屈辱と痛みの喘ぎだった。
健太は執拗に口付けを続けながら、空いた左手で陽菜の胸元を無造作に掴み、その先端を強く捻り上げた。陽菜が悶える間に、右手は下着の奥へと侵入し、もっとも柔らかな箇所を執拗に蹂躙する。さらに準備も整わない身体へ指を強引に突き立てると、内側の粘膜を抉るように動かした。
「ひ、ぅ、あ……っ! んぐ、んぅ……っ!!」
その様子を傍らで眺めていた横山が、自らの膝の間に香織を跪かせ、健太に誇示するように彼女の髪を掴み上げた。
「健太さん、こいつも混ぜてくださいよ。香織、ほら、陽菜の無様な姿を特等席で見せてやるから、お前もしっかり『仕事』しろ」
横山は、かつての恋人である香織の衣服を乱暴に剥ぎ取ると、彼女を自分の太腿に跨がらせた。剥き出しの熱量を香織に押し当てて擦りつけ、奉仕を強要する。香織は虚ろな瞳のまま、機械的に腰を振り、横山の昂ぶりを慰めた。
「あ、ん、……っ、あ……」
陽菜の苦悶の声に重なるように、香織の生気のない喘ぎが室内に響く。二人の女が並んで辱められる光景を「公開の辱め」として晒し、男たちの下劣な興奮は最高潮に達していた。
健太は強がって見せたが、その言葉の裏には焦燥があった。かつてこの部屋にいた妻の美咲は、息子の大愛を亡くしたことをきっかけに、佐藤悠の元へと身を寄せてしまっている。
(クソ、美咲の野郎……あんな地味な佐藤なんかのどこがいいんだ。全部あいつのせいだ)
健太は美咲の不在を佐藤のせいだと逆恨みし、目の前の女たちにその鬱憤をぶつけるように、陽菜を自分の正面で跪かせた。
「見てろよ……。美咲の野郎、必ず佐藤の手から引きずり出して、俺の足元に跪かせてやる。あの女は俺の所有物なんだよ。……おい陽菜、お前がその代わりだ。美咲を連れ戻すまで、死ぬ気で俺を満足させろ」
健太の言葉に、川瀬が追従するように卑屈な笑い声を上げる。
「いいっすね。美咲さんも、健太さんの『教育』を受ければ、すぐに向こうの暮らしなんて忘れますよ」
衆人環視の屈辱の中、陽菜は三人の男たちの視線を浴びながら、昨日「罰」として教え込まれたばかりの行為を強要される。
健太の無機質な質量が、陽菜の口内を無慈悲に満たしていく。喉の奥を圧迫するような衝撃に、彼女の身体が拒絶反応を起こし、生理的な涙が溢れ出した。横山が香織を揺らしながらそれを眺め、川瀬が「いいぞ、もっと奥までだ」と囃し立てる。
「ん、んんーっ! ……ぅ、ぐ、ぅ……っ!」
突き込まれるたびに込み上げる嘔吐感と、窒息しそうな苦しみ。陽菜の嗚咽は声にならず、鼻を突く野卑な臭いと、男たちの下劣な笑い声だけが102号室を支配していた。
「……ふぅ。これが俺の、朝の挨拶だ。わかったか?」
健太がそう吐き捨てると、獣のような男たちの哄笑が漏れ出した。
その頃、アパートの廊下では、101号室の金井綾香と妹の鈴木舞香が、息を殺して階段へ向かっていた。102号室から漏れ聞こえてくる不穏な物音と、陽菜たちの悲鳴や嗚咽は、薄い壁を越えてアパート全体に響き渡っている。
「……またあそこの連中だわ。女の人をあんな風に扱うなんて、信じられない」
綾香は顔を背け、嫌悪感を露わに呟いた。
「本当ね……。あの陽菜さん、あんなに明るくてノリのいい子だったのに。今じゃあ田中の言いなりだって、さっき辻さんたちが泣きながら話してたわ」
舞香が姉に寄り添い、耳打ちする。佐藤から十分な食料と水の提供を受けている二人の肌は、他の住人のようにカサつくこともなく、むしろ以前より艶を増していた。だが、その健康的な美しさこそが、この無法地帯では標的になりかねない危うさを孕んでいる。
「川瀬さんが自分から彼女を売ったって噂も本当みたいよ。……ねえお姉ちゃん、もし佐藤さんがいなかったら、私たちもあんな風に……」
「……やめて。今は、佐藤さんの言いつけを守るしかないわ。あの人たちに隙を見せたら終わりよ」
綾香は自分たちの「余裕」が周囲にどう映っているかを察し、舞香を促して足早に立ち去った。
廊下の隅で、そんな二人の会話を盗み聞きしていた影があった。204号室の神田英雄である。彼はドアの隙間から、佐藤の庇護下で不自然なほど健康そうな姉妹の背中を、嫉妬と歪んだ欲望を混ぜたような目で見送っていた。
陽菜は、健太たちに解放された後、壁際で小さく丸まっていた。
服は乱れ、心はボロボロに引き裂かれている。それでも、生きていくためには、この男たちの機嫌を取り続けなければならない。
ふと視線を上げると、窓の外に広がる樹海が見えた。あの日、突然この場所に放り込まれてから、すべてが変わってしまった。かつての輝かしいキャンパスライフも、恋人と笑い合った日々も、すべては遠い過去の幻想のようだ。
陽菜の心に、一つの黒い感情が芽生える。
なぜ自分だけがこんな目に遭わなければならないのか。自分を見捨てた有美と亜美、自分を売り飛ばした川瀬、そして自分を蹂躙し続ける健太。
(許さない……みんな、同じ地獄に堕ちればいい……)
彼女の瞳に宿ったのは、かつての陽気さではなく、冷徹な復讐心だった。
陽菜はふらりと立ち上がると、鏡の前に立った。そこに映るのは、首筋に深い屈辱の痣を刻まれ、胸元に歯形を残した、変わり果てた自分の姿だった。
アパート『シャン・ソレイユ』の23日目が、こうして本格的に幕を開ける。
健太のハーレムという名の支配体制が完成し、腐敗の連鎖はさらにその速度を早めていくのだった。
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