また一つの物語を終わらせて
「勝利を祝して乾杯〜」
『かんぱーい!』
ノルドとの戦いの後、レベル100のギルドにて、永戸達は勝利の祝杯をあげる事にした。
「やってくれたな、あんちゃん達! ノルドの腕が飛んだ時、スカッとしたぜ!」
「そんなに憎まれてたのか?」
「あぁ、このギルドでも、レベル1のくせして我が物顔で歩いてたしなぁ、そういえばあんちゃん達のレベル幾つなんだ?」
「聞かない方がいいこともあるぞ」
永戸はそう言って笑顔で返し、飲み慣れない酒を飲む。やはり飲み慣れない中少し不味そうな顔をした。
「相変わらず隊長殿達は強いでありまするなぁ、フローは感激を受けました」
「バカタレ、ノルドに立ち向かうと聞いた時は流石に焦ったぞ」
「まぁ、永戸隊長がなんとかしてくれたから幸いにも助かりましたよね」
「そうです…ひやっとしました…」
フローレアは永戸たちをキラキラした目で見るが、永戸からデコピンを喰らい、煉禍達からも物申される。これは仕方ないだろう。隊長の命令を聞かなかったのだから。
「私もいつになれば隊長殿達のように立派な四課の隊員になれるのでありますかねぇ…」
「ひたすら戦い続けるしかないよ…永戸隊長の強さは僕も大戦時代から追い続けたくらいだから」
そう言っては煉禍はエールをグビグビと飲み干す。見た目に反して永戸より酒豪なんだとその場の者達は思った。
「徴収した力は今後どうされるつもりですか…?」
「それに関しては安心してください、後日均等に力を分配して他の転生者に配るつもりなので」
「アフターフォローもしっかりしてる…」
メルトの言葉にまぁ神様ですのでと神癒奈は言う。ノルドはあれから力をなくし、街の人達には色々と事情を説明した。力を無くしても彼を咎めたり、貶したりしないようにと、ただし、街のルールは守らせるようにと。これで彼の再出発のフォローはしたつもりだ。
「新しい力も習得したし、今回は色々学びを得たな」
「残念ですけど帰った後も訓練ですからねー、あのままじゃ強くなったとは言えません、まだまだ序の口ですよ」
「ですよね」
永戸はがっくりと項垂れるが、しかし神癒奈にここで褒められる。
「でも、私の焔月式抜刀術壱式。これでマスターできたじゃないですか、そこは褒めてあげますよ、以前は炸薬式のガンブレードの鞘に頼ってたのに」
「その褒められる言葉で俺はもっとやる気が出るよ」
もう、すぐ調子に乗ると神癒奈は笑う。今回の件も色々危ない目にあったが、なんとか片付いた。それだけでも、彼らはほっとするのだった…。




