ひと騒動の後に
「じゃあみんな、勝利を祝して、かんぱーい!」
「かんぱ〜い」
渚が音頭をとる中、乾杯をして永戸達は闇ギルド『ナハトヴォルフ』にてジュースや酒を飲む。
「いやー一時はどうなる事かと思ったよね、洗脳受けちゃうし」
「神癒奈の声がなかったら詰んでいた、助かったよ」
「いやー、焔月の一族の妖術って万能ですね、我ながら思いますけど。洗脳耐性の妖術なんてどこで使うんだろうと思ってましたけど普通に使い道ありましたね」
神癒奈があははと笑う中、四課のメンバーは思う、神癒奈の存在って本当に大きいと、全能の女神だからこそ洗脳に耐性があり、同時に打ち払えるのだから凄まじいものだと思った。
「あの……私の家族の件は……」
「心配せずとも有力なツテに確保してもらったぞ、明日休暇をやるから移民手続きしてこい」
「はい!」
メルトの家族も無事で、メルト自身の事件もグナースの死で闇に葬られ、万事解決した。
「おいおい、部隊の総指揮は俺が取るんだ、何勝手にお前が指揮を取ってるんだ」
「そう言われましてもランジー課長、第二支部はナハトヴォルフの構成員によって壊滅、事実上の解体が決定したではありませんか、貴方の椅子、ありませんよ?」
フィアネリスが冷静にランジーにツッコむ。
「そう言えばそうだった⁉︎ って待て、お前らはじゃあどこにつくんだよ!」
「我々は本部四課へ逆戻り、マスターも本部四課の隊長として再び戻るそうです」
「メルト達や俺はどうなるんだ⁉︎」
「心配せずとも貴方がたの席は向こうの四課にも開けてます、課長補佐として、これで本部の四課も大所帯になりますね♪」
フィアネリスがサラッと言うが、ランジーとしては頭を抱えたくなる状況だった。あのユリウスと共に仕事ができるのは光栄だが、お気楽能天気という肩書からは絶対に外れると。クレスやメルトは心配そうだがフローレアと南雲は目をキラキラさせていた
「本部と言えば、本物の死神部隊だろう? 俺達みたいなへっぽこではなくマジな殺し屋が集まるとかいう、そんなところで働くのかよ、おっそろしいな」
「私も…前の戦いで本部の四課の方を見かけましたけど、とても強かったです、私たちでも馴染めるでしょうか」
「うおおおおおお! 本部の四課! 伝説の死神部隊! そこに加われるとはフローは感極まりないであります! この力、民のためにより一層振るっていきますぞ!」
「私も、自分の夢のために頑張る、きっとそこには、新しい出会いとかがきっと待ってるから」
そんな四人の光景を見て楽しみだと永戸は笑う。
「お前ら、また新しい仲間を作ったのかい?」
「ジェフリーさん、久しいですね」
永戸と話す男はジェフリー・ランツェル、ナハトヴォルフのギルドマスターにして渚の義理の父親であった。永戸とは大戦時代同じ部隊にいた仲間となっている
「まぁな、新支部ができてからお前らが来なくなったからな、またこうして元の鞘に戻れてよかったな」
「ええ、本当に」
永戸も安心してるのか、肩を落とす。
「明日部隊の引越しして、明後日からはまた本部での仕事だ、またみんなにハンバーガーでも奢ってってやるか」
そう決めると、永戸はコーラを一気飲みしたのだった。




