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男女比が狂った世界に転移したレズはどうしたらいいですか?  作者: シキ


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19話 なんでもするって言ったよね_2


 テーブルのお皿を大体片付けてから、二人が私の部屋を見たいというので案内する。

 といっても飾り気のない普通の部屋だ。私がこの世界に来た当初は、部屋に男性モデルの写真やそれをまとめたアルバムなんてものもあったりしたけど、それらは全部ダンボールにしまってタンスの奥深くに封印した。捨てなかったのは、いつかもともとこの世界にいた私が戻ってきた時のため。あれから半年くらい経ってるしあんまり期待もしていないけど。


「うわー、参考書がたくさんある! 私の机になんか一冊もないのに!」


 それはそれでどうなんだろう……? 何冊か貸した方がいいのかな? と思いながら詩帆ちゃんを見ると、部屋の入口からなぜか一歩も動いていなかった。


「うぅ……奏さんの匂いがする……」

「私の部屋だから……っていうかそんなにする? あんまり言われると気になっちゃうんだけど」

「い、いい匂いだから! そのままで大丈夫! ごめんなさい!」

「なんで謝ってるの?」


 まぁそんなことより、今日はやりたいことがあって。興味深そうに私の部屋を観察する莉々に声を掛ける。


「ね、莉々ちゃん。体育祭のリレーの時のことだけど」

「あぁ! あれ惜しかったよね! 奏もう少しで1位だったのに」


 それは頑張ったけどぎりぎり2組を抜くことが出来なかった時の話……じゃなくて。


「その前にさ、私、莉々と走る順番変わったよね。その時こう言ったの覚えてる? 『なんでもする』って」

「んー……言ったような? 言ってないような……?」


 莉々の記憶にはあんまり覚えがないみたいだけど、私はしっかり覚えている。借りは返してもらわないと。


「言ったよ。だから、莉々にはちょっとした罰ゲームを受けてもらうね」

「えー、罰ゲームぅ?」


 罰、と聞いて、莉々は嫌そうな顔をしていた。そんな話をしていると私の服の袖がちょい、と引かれる。


「奏さん……も、もしかして」

「もしかして?」

「さ、3人で……?」

「詩帆は3人でシたいの?」

「ち、ちがっ! そういうことじゃなくて……」


 詩帆ちゃんは顔を赤くしてうつむいてしまった。さすがに私もそこまで考えてなかったけど、詩帆ちゃんも順調に毒されているみたいで嬉しい。

 3人で出来るなら夢は広がるけど、莉々はなんというか……口が軽いイメージがある。だからそんなすぐには手は出せない。絶対に裏切らない弱みとかを握らないとまず難しい。最悪身体に覚えさせることも出来るけど、それは最後の手段にしたいし。


「しょうがないなー……そんなこと言った気もするし、罰ゲーム受けるよー」


 莉々もようやく思い出したみたいにそう言ってくれる。


「まぁ罰っていっても簡単だから大丈夫、ここに座って」


 と莉々を私の勉強机に座らせる。


「そしてこれ」


 取り出したるは、私がたまに使うふわふわのアイマスク。


「えー……何するの……?」

「なにもしないよ。はいはいつけて」

「わ、何も見えない……でも肌触りいい~」

「でしょ。後はこれー」


 次にヘッドフォン。これを私のスマホにつなげて……。


「わっ! なんか聞こえる」


 ヘッドフォンを付けたままじゃ話せないから一度取り外す。


「オーディオブックだよ、本の内容を読んでくれるの」

「CMで見たことあるよっ。……でもこれが罰ゲーム?」

「うん、このまま30分くらいじっとしていてくれる? ()()()()()()()なにもしないから」

「いったい何の意味が……?」

「まぁまぁ。どうしても我慢できなかったら言ってね。取ってあげるから」

「うー、分かった」


 莉々ちゃんはヘッドフォンをつけて、アイマスクをして……つまりなにも見えないし、聞こえない状態になった。にっこり笑って詩帆ちゃんの方へ向く。


「まっ、まさか……」

「うん、そのまさか。ちょっとしたスリルがあるでしょ?」


 距離を詰めても詩帆ちゃんは逃げなかった。もうその身体はしっかり躾けられている。


「で、でも莉々にバレたら……」

「その時はその時。莉々ちゃんも巻き込んじゃおうかな」


 正面からぎゅ、と抱きしめる。詩帆ちゃんの身体はすでに熱を持っていて、伝わる鼓動はかなり速い。私が唇を近づけると少し戸惑いながらぎゅっと目を瞑った。触れるだけのキスをして、その次は少しずつ深くしていく。舌を少し入れると、詩帆ちゃんも控えめに応えてくれた。


「あふ……ちゅ……」

 何回かキスしていると、詩帆ちゃんの表情がとろけてくる。だんだんキスも積極的になって、もうすっかり莉々ちゃんのことは気になっていなかった。

 でもそのままじゃあちょっともったいない。せっかく莉々ちゃんがいるんだからもっと意識してもらわないと。

 ベッドの上に詩帆ちゃんを座らせて、私はその後ろから抱き着くように座る。目の前にはヘッドフォンをしたままの莉々がじっとしているのがよく見えた。


「あのヘッドフォン、結構防音性はあるけど、詩帆ちゃんの声が大きいと気づかれちゃうかもね。莉々にバレちゃったらどうなるかな?」


 わざとそう言うと詩帆ちゃんは身体を固くする。その視線は莉々の方へ向いていて、でも私に抱え込まれて動けないまま。詩帆ちゃんのスカートをゆっくり手繰り寄せる。莉々ちゃんの方向から見ると、もう全部見えちゃってるはず。


「だから、声はなるべく我慢ね?」

「そ、そんな、無理、だよぉ。奏さん、いつも良すぎるから」

「声上げそうになったら、私が塞いであげるから」


 ともう一度キスを落とす。無理と言いながら詩帆ちゃんの身体には一切力が入っていない。その身体を壊さないように、大切に可愛がってあげた。






「ふぅ」


 ベッドの上には身体を痙攣させている詩帆ちゃんがいた。衣服はすっかり乱れてしまっていて大変えっちな感じになっている。

 莉々ちゃんは意外にも座ったままだった。いつの間にか1時間経ってしまっていてよく我慢してるなと思う。ギブアップしてくれた時の詩帆ちゃんの反応も見たかったけどな。

 と思って莉々ちゃんに近づくと。


「……ぐぅ」


 綺麗に座ったまま寝息を立てていた。


「器用に寝るなぁ」


 外から見ると本当に姿勢よく座っているようにしか見えない。……そういえば授業中も座ったまま寝てて注意されていたことがあったっけと思い出す。

 私はとりあえず莉々ちゃんのことは放置して、詩帆ちゃんの頬をぺちぺちと叩く。今の内にシャワーに入らせておこ。






「お邪魔しましたー!」

「おじゃましました……」


 しっかり二時間ほど寝て元気になった莉々と、ふらふらの詩帆ちゃんが家から出ていく。詩帆ちゃんは莉々に支えられるように歩いていて、大丈夫? 風邪? と心配されていた。莉々ちゃんが天然で助かった。

 私も今日はたくさん女の子を堪能させてもらって気分がいい。来週の文化祭に向けて気合を入れる。


「柚ちゃんも来るって言ってたし、どうなるか楽しみだな」


 そんなことを思いながら、さっきまで詩帆ちゃんが寝ていたベッドに倒れ込む。そのベッドはなんとなく、いつもと違う匂いがした。


ノクターンverあります。

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