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僕はロリコンじゃない

「だーかーらー、自称じゃなくて幽霊なんだって。僕は、一度死んでるの。」

 それなら証拠を見せてほしいものだ。大体、蹴る感触があるんだ。触れられる幽霊なんて見たことも聞いたこともない。早いところ誰かに相談したいのだが、この状況では僕はロリコンの誘拐犯である。それに、小説家という職業も相まって知り合いというか相談できるような友達は僕には全くいない。この状況を打開するには、美月に自発的に出て行ってもらうか、美月の侵入を封じるしかないのだがこれがなんとも難しい。だいたい、何なんだ幽霊って、いつもどこからともなく侵入しやがって。


「さっさと行こうよ幸太郎、死体探し。僕との約束、忘れてないだろうね。」

 死体探し。なんとも物騒な単語であるが、これは喧嘩を解決するためのきわめて平和的な手段なのだ。自称幽霊の美月とそれを信じない僕、僕らは美月が表れてからの一週間ずっと喧嘩をしていた。このままだと、僕の平穏な生活は帰ってこないし、小説だって一文字と書けやしない。ヒット作一本を出した後結果を出せていない焦りもあり、現状に嫌々した僕は、いつの日か約束をしてしまったのである。

『美月の死体が見つかれば幽霊と認めて部屋に済ませてやる。』と。

 まさか美月がこれほどまでに乗り気になるとは思わず、自分の言動に大変後悔をしている。まぁ、美月がどう僕を騙くらかそうとしているのか見せてもらうことにしよう。

 美月はいかにも本気ですといった様子で玄関で僕を待ち構え、早く来いと手招きをしている。だいぶ重装備だが僕は今日どこへ連れていかれるんだ。



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