親友の知識源
私が、アフタヌーンティーを味わっていると、オリビアが口を開いた。
「さて、食べながらでいいから課題を進めるわよ。」
「うっ...。は~い...。」
「まずは、ソフィア。杖を出してくれるかしら?」
「わかった。เปิดมิติ」
私が呪文を唱えると、私の右隣に亜空間が出現した。
その中に手を入れると、手に硬い感触があった。
硬い感触のそれを手に取って引き抜くと、私の手の中には杖が収まっていた。
基本的に、杖はポケットの中に入れておくと、いろいろと面倒だから、結構な人が亜空間の中にしまっている。
私もその中のひとりだけど。
「ソフィアの杖は、ペリドットが使われているのね。」
「うん。」
杖は、基本的な形に加え、1種類の宝石が使われている。
形と宝石の組み合わせは、それぞれ世界に一本しかないらしい。
それから、杖の形と宝石は、魔法属性と同じで性格や魔力量で決まる。
私の杖は、先端に大きなひし形のペリドットがあって、その周りを細いオービットが囲んでいる。
さらに、その周りにペリドットを支えているサークルがある。
「まずは、ペリドットの石言葉を調べてみたらどうかしら?」
「確かに、その宝石の石言葉がわかれば、杖にどういう意味が込められているのか、とかもわかるもんね。」
「ええ。」
「でも、どうやって調べよう...?学園の図書館は閉まってるし...。」
「なら、少し待っていて。」
「へ?」
「確か、私の家に宝石に関する本が置いてあった筈だわ。」
そう言うと、オリビアは呪文を唱え始めた。
「เทเลพอร์ต」
オリビアが呪文を唱えると、私の目の前からオリビアの姿が消えた。
でも、私が瞬き一つした間に、オリビアは戻ってきた。
「この本よ。」
「ありがとうなんだけど......帰って来るの早すぎない?」
「そうかしら?」
「...............。」
私は、小さく溜息を吐いて呆れた。
だから優秀な人はモテるのか...。
「てか、なんで家に宝石の本があるの?私の家には無いよ?」
「前に、私が新しい知識を得ることが好きだって話したわよね?その影響で、いろいろな本が集まってくるのよ。」
「...ちなみに、何冊くらいあるの?」
「そうね...。ざっと一万冊以上かしら?」
「...............。」
...それなら、宝石の本を持っているのも納得がいくし、ユニコーンとペガサスの違いが説明できるわけだ。
「...ちなみに、全部読み終わってるの?」
「ええ、勿論。」
一体この人の頭の中にはどれだけの知識が詰まっているのか...。
きっと、私なんかの知識とは比べ物にならないほど多いんだろうなぁ...。
そして、当たり前のように頷くのやめてもらえません?
自分がすっごい惨めになるから...。
今まで杖を取り出す描写を省略していましたが、この世界では「杖を出して呪文を詠唱すること」が魔法の発動条件です。
そのため、これまでのシーンでも、実は裏で杖を出して詠唱していたという設定にさせてください。
今まで、「杖出したいな〜。でも、杖の描写入れるの面倒だな〜。ま、いっか☆」で終わらせていました...。
ほんっとーにごめんなさい。




