私の知っている人
「ねぇ、ソフィア、私のこと覚えてる?」
「...覚えてる。」
「なら、当然私を―――したこと、覚えてるよね?」
「...っ......覚え、てる...。」
「なら、当然その子には私と同じようにならないように配慮しているよね?」
ミネルヴァは、そう言いながら、視線を私からオリビアに移した。
「...っ......し、てる...。」
「私で学習したもんね。」
ミネルヴァは、そう言って、視線を私に戻した。
「...っ違う!ミネルヴァで学んだんじゃない!私は―――」
「なら、なんで私のときは配慮しなかったの?その子には配慮して、私には配慮しなかったの?」
その言葉を発したミネルヴァは、さっきまでの笑顔じゃなく、氷のように冷たい無表情で私を見つめていた。
「...っ!そ、れは.........!」
「私は、ソフィアとずっと一緒に居たのに、そんなに大事じゃなかったんだ。」
「...っ違う!ミネルヴァもオリビアも大事!それは、今も変わらない!」
「...私以外の子も―――したのに?その子達は?」
「.......っ!」
「イリスちゃんとヘカテちゃんとリリスちゃんだったっけ?」
「......っ!3人だって、今も大事に思う気持ちは変わらない!」
「その割には、その子と仲良く学園生活送ってるみたいだけど?」
「...っ!そ、れは.........!」
ミネルヴァと話す度にどんどん苦しくなっていくのを感じた。
「私たちを―――したクセに、よく楽しそうにできるね。」
「......私がミネルヴァたちを―――したことが学園内で噂になってる。」
「当然じゃない?」
「......そうだね。自業自得だと自分でも思う。」
そう私が言った途端、ミネルヴァは、にっこりと笑顔になった。
「わかってるじゃん。いつまでも自分がしたことを悔やみ続けると良いよ。」
そう言って、ミネルヴァは消えた。
「............言われなくても、後悔してるよ...。」
そう呟いたところで、Ⅵ限目終了のハープの音が学園中に響き渡った。
「これで授業を終わります。」
そう言ってセシリア先生が教室を出て行った。
「ねぇ、ソフィア、この後一緒に―――」
オリビアが、私の方を向きながら声をかけたところで、口を噤んだ。
「どうしたの?」
「ソフィア...大丈夫?」
「え?」
そう言ったところで、私の頬が濡れてることに気付いた。
私の頬を雫が流れていった。
「あ...うん!全然大丈夫!」
「それなら良いんだけど...。でも―――」
「ごめん!私、ちょっと外出てくるね!」
「ちょっと、ソフィア!!」
私は、オリビアから逃げるようにして教室を飛び出した。




