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親友との昼食

 私とオリビアは、外に出る前に食堂に寄った。

 殆どの生徒が、Ⅰ階の廊下に向かったからか、いつもより空いていた。

 私はハンバーガーを、オリビアはサンドイッチを頼んだ。


「今日はサンドイッチなんだね。」


「ええ。サンドイッチを食べたい気分だったから、つい頼んでしまったわ。」


「ねぇ、一口貰って良い?」


「ええ。勿論良いわよ。」


「じゃあ、代わりに私のハンバーガーもあげるね。」


「ありがとう。」


 そう話した後に、まずいと思ったが、いつもの氷のような冷たい視線が飛んでこないことに違和感を覚えた。


 あ、そっか。

 生徒があまり居ないから、睨まれることもないのか。


 そのことにホッとしながら、会話を続けていたら、頼んだハンバーガーとサンドイッチが届いた。

 私達はそれらを受け取ると、中庭に向かった。


 中庭に向かう途中で、壊れた壁があるⅠ階の廊下が目に止まった。

 当然のように、沢山の生徒で人だかりができていた。

 ただ、その様子から、まだ"微笑みの女神"は来ていないようだった。


「本当に来るのかな...?」


「さぁ、どうかしら?」


「ほら、ただの妄想だった可能性もあるから。」


「確かに、その可能性は捨てきれないわね。」


 オリビアとそんな会話をしていたら、人だかりの生徒たちがざわめきだした。


「え、まさか、本当に来たの!?」


「...どうやら、違うみたいよ?」


「え?」


 確かに、オリビアの言う通り、よく見るとざわめきと共に、一人、また一人と生徒が居なくなっている。

 そして、生徒のざわめきの中から微かに、先生の生徒を追い返す声が聞こえてきている。


「あ~。人だかりが出来すぎて、先生に見つかって、追い返されてるのか〜。」


「そういうことみたいね。」


「やっぱただの噂だったみたいだね。」


「あら、そうでもないかもしれないわよ?」


「え?どういうこと?」


「さぁ?どういうことかしらね?」


「え〜!教えてよ〜!」


 私の言葉など聞こえていないように、オリビアは先に中庭へ歩いて行ってしまう。

 私も慌ててオリビアの後を追いかけた。


 そして、他愛のない会話をしながらハンバーガーとサンドイッチを食べた。

 勿論、交換もしてね。

 その時、周りに生徒が居なくて本当に助かった...。


 そして、残りの時間は教室でオリビアと話して過ごした。

 結局、"微笑みの女神"らしき人は見当たらなかったけど、Ⅰ階の廊下の壊れた壁はいつの間にか直っていたらしい。


 どうやって直ったんだろ?

あの先生は、果たして本当に先生だったのかな...?

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