ソウルスキルと三年間
「んっ。 よく寝た」
タマキは、朝の光を浴びて目を覚ました。
「……みんな?」
「ここにいるわタマキ」
「……うん」
そう言って振り向くと、エールニとシャヤがいた。
「えっとその」
「ほらご飯を食べにいきましょう?」
「うん!」
エールニの手を引かれて、タマキは朝ごはんを食べに向かった。
「おはようタマキ」
「タマキおはよう」
食堂に向かうと、バルメアとイーニがとり、挨拶をしてくれた。
「おはようございますバルメア様! イーニ」
そう言ってタマキは頭を下げた。
「今日は、昨日のあまりのおこわご飯と味噌汁よ。 よく食べてね?」
「はい!」
こうしてタマキはバルメアが用意した朝ごはんを食べて、シノビ達の鍛錬場へ向かった。
「……まずは木刀と素手の組み手。 そしてスマホに魔力を入れる鍛錬をしましょう。 一年すればだいぶ違うわ」
「……本当ですか?」
「本当よ」
そう言ってエールニが頷く。
「私とシャヤだって、十四歳からやり始めて五年間やって強くなったのよ? タマキは五歳から始めるから私達よりも強くなれるわ」
「分かりました! 頑張ります!」
こうしてタマキのシノビ修行が始まった。
まず朝はエールニと木刀打ちをし、その後はシャヤと素手の組み手。
その後はスマホにひたすら魔力を込めて、たまにスミレ とピポパが来るので鬼ごっこの鍛錬をした。
こうして一年はあっという間に過ぎていった。
ある日イーニが赤ん坊を抱いて鍛錬場へ、やって来た。
「ふふ。 タマキ妹よ」
「妹!?」
「うわー可愛い!」
緑色の髪に少し薄い琥珀の瞳をした赤ちゃんだった。
「これからタマキはお姉ちゃんとして頑張るのよ?」
「はい! 私はこの子の姉として立派なシノビになります!!」
「名前はマキにしたわ。 タマキの妹っぽいでしょ?」
そう言ってイーニは微笑んだ。
「はい! 嬉しいです!」
こうしてタマキはマキを胸に抱いて笑った。
「エールニ様。 シャヤ様もう一回お願いします」
「分かったわ」
「……うん。 いいよ」
タマキはまた木刀を握り、稽古に励んだ。
タマキは木刀と組み手そして座学を学び寝る前にはスマホを充電する毎日を送り気づけば二年が経っていた。
「今日はソウルスキルについて説明をしましょう」
「……ソウルスキル?」
タマキは、家の畳部屋に正座してイーニから座学について勉強をしていた。
「ええ。 私達は生まれながらの根源的才能ソウルスキル……まぁスキルともいうんだけどスキルを持っているの」
「……よく分かりません」
タマキはイーニの言葉に首を傾げた。 生きてきた八年でそんな言葉耳にしたのは今日初めてだ。
「……理解出来ないのも無理ないわ。 このスキルの存在を自覚出来る人は少ないもの。 人は生まれながらに才能や役割があるのよ。 それがソウルスキルとなって発言するの意識して使えば超人のような存在になれるわ」
「……すごい」
タマキは、イーニの話を聞いて目を輝かせた。
「……一人につき一つから最大三つ持っているわ。 魔力無しでも持っているの魂の根源だから」
そう言ってイーニが優しく指を三本立てた。
「私にもありますか?」
タマキも恐る恐る口を開き質問した。
「あるわ。 ソウルスキルは家庭環境や遺伝にも影響するから有力なスキルを囲い込もうとする人もいるから気をつけてね? 魔力も同じ」
イーニがタマキの肩を掴みながら、瞳を見つめた。 それだけスキルと魔力を持っていると言う事は存在価値が高いと言う事らしい。
「……私はどんなスキルがありますか?」
「多分真面目でいい子だから努力補正かしら?」
「……補正?」
タマキはイーニの言葉を聞いたまた首を傾げた。 初めての言葉と解釈なので七歳の子供には難しすぎるのだ。
「えっと簡単に言えば、人に好かれやすかったり、努力したその分上達するのが早かったり、絵がうまかったり、料理するのがうまかったり。 それらはソウルスキルの補正も少しあるの。 私達の日々ほんの少し後押しする力と思ってくれればいいわ」
「……後押し」
タマキはよく分からなかったがとりあえず頷いた。
「主に種類三つあるわ。 身体の補正。 心の影響を与える補正。 技術や知識さらに魔法威力や頭の回転を補正の技術。 まぁ心技体ってことね」
「……イーニのソウルスキル何?」
「私のソウルスキルは『風の女』 風の魔法の威力アップと聴力補正そして風魔法を使う時魔法の消費を少し減らしてくれるの」
「……へーすごい」
タマキは、顔を見上げて目を輝かせた。
「……タマキも、もう既にソウルスキルは開眼しているわ。 だって五歳の頃からソウルスキル開眼してあなたの人生をほんの少し後押ししてくれている筈だから」
「……私のソウルスキル知りたいです」
タマキは目をキラキラさせながらイーニ願った。
「……それはダメ。 ソウルスキルはその人の聖域にして切り札なの。 安易に教えたり鑑定して調べたりなんてダメ」
「……はい」
タマキは、イーニの鋭い言葉に肩を下げて落ち込んだ。
「分かりましたイーニ。 私はこれからも努力をして精進します」
「うんそれでいいの。 さぁ今日はスマホを充電しましょうか二五パーセントまで充電頑張りましょう?」
「はい」
新たな知識を入れてタマキの一年はまたあっという間に過ぎていった。




