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タマキシノビ絵巻  作者: 宅間晋作
異界侵攻編
19/23

出陣✖︎会議

千國歴二千九百十二年の九月。 火蓋は切って落とされる。


「さぁ異界宗教の皆さん。 これから我々は商業国を攻めますあそこは資源も豊富で良き次のネクストチルドレンの血を継ぐのに相応しい人材がいるかもしれませんなので頼みますよ?」


 法衣に身を包んだ老人が演説をする。 枢機卿の下の司教だ。

 異界宗教国は位があり三段階だ。 男だと神父から司教そしてネクストチルドレンを管轄権利を手に入れられる枢機卿。

 女性もシスターから司教そして同じく枢機卿へと位が上がる。

 稼いだお金や獲得した人材数。 さらには新たに発見した魔法理論などで位が上がり、教皇であるバイカルに認められると枢機卿になれるのだ。


「我々は選抜部隊! ここより南にあるバリエンツを落し、必ずや私は枢機卿に成り上がる!」


 こうして一人の司教と百名余りの騎士は無法地帯を抜けて、バリエンツへ侵攻した。

 無論それにとどまらず後続し、分散してネクストチルドレン二十名が追いかけ、他の司祭七名がそれぞれ百名から千名が選抜の百名を追いかけるように、移動のランナートカゲと馬に乗り侵攻する。

 無法地帯にいる悪党どもはネクストチルドレン達の魔法と剣術、銃の武装により肉体はズタボロになり、魂はリーダーを務めるメイベルに簒奪された。

 こうして人知れず異界宗教国の軍勢一万は商業国バリエンツに向けて侵攻を開始した。



_________________________________



 一方、その頃ナナシノ国では天守閣の最上でバルメアとジュンタそして達也が会議を開いていた。


「……異界宗教にいるシノビから連絡があった。 どうやらバリエンツを侵攻するらしい」


 バルメアは淡々とスマホでタツヤと格ゲーをしながら報告をする。 指の指紋認証が遅れて達也のプレイヤーキャラにボコボコにされて自身のアバターが殴られてK.Oの文字がスマホ画面に表示される。


「まじかよ大変だな」


 そんなバルメアとタツヤが、仲良くスマホゲームをしてるところを見ながらジュンタはタブレットを操作して戦争のシュミレーションを行う。


「……俺が行くか? バルメア」


 そんな二人の態度をよそにタツヤは、スマホをポッケに置いて赤いパーカーのフードを被り鎌を手に取って天守閣の屋根から飛び降りようとしていた。


「……よいタツヤ。 まぁバリエンツの戦力なら十分だろうよ我はそう感じる」


「……死者は出したくない」


「まー相手さんネクストチルドいるしね」


「……チルド弁当じゃないぞ。 ジュンタ」


「分かってるよ。 タツヤ君まぁ一応シノビ百名向かわせたからなんとかなるよ」


 そう言いながらジュンタは、スマホを操作してメールを送信してポッケにしまう。


「……まぁ二人と落ち着け。 ティルナとタマキもいる信じろ。 タツヤお前はここで待機して睨みを効かせる役だ。 勝手に行くな」


「ちっ。 分かった」


 バルメアが睨むと、タツヤは乱暴に頭を掻いて地面に座り鼻を鳴らした。


「まぁタマキちゃん達信じるのも大人の役目でしょ」


 ジャンパーにポッケを突っ込みながらジュンタはあっけらかんと笑う。


「そうだな。 我の娘達なのだからな。 さぁて散歩に行くぞついて来てくれるか?

ジュンタ」


「分かったよバルメア」


 バルメアはそう言って和傘を刺して歩き、ジュンタはその背中を追った。

 今日もナナシノ国は桜が舞い降り、民の笑う光景が広がるそんな長閑な日常の一幕であった。


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