任務終了
「ゲホゴホ……うぇ」
タマキは、朝日を浴びて目を覚ます。
肺に胃に溜まった血を吐いて、眩暈がする。
「い、生きている?」
意外と意識がある事に驚いた。 いつのまにか傷も治り、毒による失血や眩暈もない。
「うわっ!?」
タマキは、そばにある老婆の遺体に驚いた。 ザンキの死体があるはずなのにいつのまにか、老婆の死体がある。
急な展開に驚く他になかった。 決死の覚悟で殺した相手がいきなり老婆など誰が信じれるものか。
「早く本拠地に帰らないと」
タマキはふらつきながらも立ち上がり、何かの手がかりになるかもしれないと思い老婆を背負い本拠地に帰った。
「戻りました。 メルクニさん」
「おかえり。 ……血がすごいぞ風呂に入れ。 それとその老婆は?」
対して驚きもせずメルクニは皿を棚に入れながらタマキと会話をする。
他人から冷たい光景だが、わざと騒がない事で他のお客様から見てもこの娼婦館は厄介者をしっかりと受け入れる場所とアピールする為だとタマキは知っている。
故にそのまま日常会話のように振る舞う。
「……それよりも目を覚ましてますか? 街の人は」
「ああ。 大丈夫 呪詛に類似した魔力の流れが無くなったこれなら三日で人は目覚めるだろう」
メルクニは、優しく笑いタマキの頭を撫でた。
「……はい。 私、怖かったです死ぬかと思いました」
目からポロポロと涙が出てタマキは俯いた。
ー負けて悔しい。
その気持ちがいっぱいだった。十三歳とは言え一人前のシノビなのだ。
しっかりしなければ。
「休め。 そうしたらまた仕事してもらうぞ」
「はい!」
こうしてタマキはジョルジュの案件を終えたのだった。




