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エピソード~ユナが伝えたかった言葉~
「大人になっても秘密ってあるの?」
子供の時に聞いたこと。あの時お母さんは笑って「ないわ」と言った。
しかし、時がたつにつれそれは嘘だと私は知った。
だって今の私には秘密が多すぎるから。
あの日、キミに告げることのないまま隠してしまったこの想いは
今の私の胸の中で塊となって居座っている。
私はいつまでたっても子供だ。キミに彼女が出来た時、
私はキミと話すことはおろか、目を合わすことすらできなくなった。
そのまま、キミに会うことはなくなった。大人になった今、
考えてみればなんて悲しいものだろう。子供というのは
傷つきやすくてもろくて、バカなんだ。
でも、大人はもっと傷つきやすくて、何にもわからないバカなんだ。
ああ、私が涙をこぼしても。あの時は戻らない。
知っていてもつらくて。もしかしたらって信じてて。
「ソウ」キミの名を呼ぶよ。もう私の前に姿を現すことはないキミの大人に
なった姿を思い浮かべながら。




