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リンはリアの元へ夢で訪った翌日とその次の日は、リアに会いに行くのを堪えた。三日目になり、リンは自分の部屋で休み、再びリアの元へ夢で心を飛ばした。リアは居間で待っていた。
「リア、旅で何かお変わりはありませんか?」
リアはにこりとした。
「僕は大丈夫です。町で魔術や召喚士の依頼を受けたり、本の複製を交互にやったりしています。アイルラザンは港町で、海鮮料理が美味しいです。ストロベリーフィールド王の気風が代々本を大切にする気風で、教会の書庫でも希覯本が置いてあって、僧侶とも仲良くなりました。旅は楽しいです」
リンは寂しそうに微笑んだ。
「帰る家を忘れないで下さい、リア」
リアはリンの白い頭を撫でた。
「リンが三日に一日会ってくれるお陰で、僕も頑張ることができます」
リンはそれ以上溢れる言葉を飲み込んだ。リアはリンに手首を見せた。
「そういえば、リンが前に僕の手首に付けてくれた印は、目が覚めても残っていました。不思議ですね。今日も付けてくれませんか?」
「分かりました、お師匠」
リンはリアの差し出した手首に優しく手の平を当てて、温かな魔力を送った。印が刻まれた。リアは頬を染めた。
「リンの魔力が僕の手首に残っていると、いつでもリンを感じられます。良いですね」
リンは夢について思っていたことを話した。
「ところでリア、この夢では、居間しかないのか確認して見ませんか? もしリアの部屋があれば、睦み合うのもそちらの方が落ち着きませんか?」
リアは肯った。
「そうですね。歩いてみましょうか」
リアとリンは、椅子から立ち上がり、リアの部屋へと行こうとした。ところが、居間の隣にあったのは、リンの部屋が一つだった。
リアは考えたことを伝えた。
「ここはリンの夢なので、リンが居る場所しか行けないようですね」
「そのようですね、どうしますか、居間に戻りますか?」
リンはリアを見つめた。リアとリンは、お互い同じことを言いたいと目で伝え合った。リンの部屋はリアルの提案で普段睦み合うことに使えない。リアは何となくリンの部屋へは行かないように遠慮をしていた。リンは思いを表に出した。
「ここは夢です。リアルに触れられる場所ではありません。秘密を作りませんか、リア?」
リアはその秘密の提案に乗った。
「そうですね。僕もいつもは遠慮してリンの部屋に行けないですが、リンの生活スペースで寛ぎたいです」
「では、決まりですね」
リアとリンは、リンの寝台に並んで腰を下ろした。リアは初めてリンの部屋に落ち着いていられることになり、リンの部屋の空気を感じた。壁には大きな地図があり、西大陸の国々が描かれていた。机と本棚があった。リンはリアが部屋を見渡すのをにこにこしながら眺めた。リンは、リアの視線がリンに戻ると、リアに口付けした。そろそろ夢が覚める時間だった。リンはキスをしたまま、頭がふわりとした。頭が眠りに就くようにカーテンを閉じ、次に気付くと自分の部屋だった。リンは一人でいることに寂しさが深まった。




