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リアルは週末二日目の休日だった。朝食を食べ終わると、リンとリアルはコーヒーを飲みながら、居間で寛いでいた。リンは眠気が頭に上り、あくびをした。リンはよく、朝や昼に居間で一眠りすることがあった。リンはリアルに言った。
「少し一眠りします」
リアルはリンのいつものことなので、慣れたように答えた。
「そう、分かったわ」
リンはテーブルセットのそばに、使い慣れた大きなリクライニングチェアを現した。リンは椅子に腰掛け、背を預け、楽にした。毛布が現れ、足に掛けられる。そのまま、リンは眠りに入った。
リンは大きな船の泊まる港の景色を見ていた。これは、夢使いの魔術を始めたのだとリンは意識した。夢使いは、夢で実際の土地を見ることのできる魔法だった。リンは子どもの頃、旅で泊まった古い城で、引退した王の家庭教師から夢使いの魔法を教えてもらったのだった。
今見ている町はアイルラザンだった。今年のチェスの赤の王都だった。
白いかもめが青く高い空を飛んでいた。町は活気があった。二月半後にあるチェスの参加国として、町の人々が盛り上がっていた。リンは港の周りを見ていると、同じく景色を『見ている』人の気配を感じた。その気配は、遠く丘の上の城の方から感じられた。女性の気で、高貴で若々しいながら威厳があった。気はあちらでもリンに気付いたようで、年を経た魔術師に敬意の礼をするように気が瞬いた。リンも挨拶を返すと、町の方へ視線を移した。
潮風の匂い、酒場のワインの匂い、焼き立てのパンの匂い。
騎士に連れられた馬の歩く音、街道で人を集める楽士の縦笛の音、船から降ろした荷物を運ぶ労働者の口笛
リンは久しぶりに熱気のある町を『歩いた』。ふらりと町を眺めては、宿屋や食堂に目を向けた。探し人がいないか、旅人の気は近くに無いか、目や耳を使った。しばらく町を巡ったが、リアは見つからなかった。
リンは目を覚ました。
昼時だった。リアルは昼食のペスカトーレのスパゲティを用意していた。リンは食堂で魚介類が具の料理を食した。
リンは食事中に一言リアルに告げた。
「リアル、私は先ほど夢使いの夢でリアを探しました。見付けられませんでした」
リアルは一言「そう」と答えた。




