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今日はリアルは休日だった。朝起きて、リンと食事をした後、リアルは厨房の掃除を始めた。リンは居間でコーヒーを飲んで寛いでいた。リンはリアルが朝から掃除をするのは珍しかったので、答えの分かっている問いを尋ねた。
「手伝いましょうか?」
リアルは予想通りの答えを返した。
「いいわ。久しぶりに自分の台所を使ったから、綺麗にしたい気がしたのよ。帽子屋は、終わったら一休みのコーヒーを淹れて」
「分かりました」
リンは短く答えた。リンはいつも通りで、特に間を空けたわけではない週末なのに、リアルの気性を感じるのも久しぶりだと思った。
リアルは台所の掃除が終わると、居間のテーブルを布巾で拭いた。それが終わると、居間の椅子に座った。テーブルにコーヒーが現れる。黒い飲み物に口を付けると、リアルはリンに言った。
「五月に入って始まった今年の『The Chess』の予約は、例年通りの伸びよ。西大陸でもプレイヤーはまだ決定してないのよね。今年は赤の王がストロベリーフィールド王だから、やっと借りられたままだった観戦者用クロスを返してもらえそうね。それで、『The Chess』のことなんだけど……」
リアルは言葉を切った。リンは次の言葉を読み眼を細めた。リアルは続けた。
「伴侶としての相談なんだけど、七月から九月の間は、リアが聖杯城に帰城していても、私はリンといつでも連絡を取れるようにしたいのよね。邪魔はしないけど、『チェス』はアクシデントが付き物だから、夜はリンと顔を合わせられるようにして欲しいわね。リアが伴侶になる時、最初に言ったけど、リアが『チェス』の運営に関わっても私はいいわよ」
リンは優しく答えた。
「そうですね。リアが帰ってきたら相談してみましょう」
「ありがとう」
リアルはコーヒーを飲み終わると、立ち上がった。
「今日はこれからチョコレートケーキを作るわ。帽子屋も食べるでしょ?」
「はい。もちろん」
リンは、リアルのいつもの休日に微笑んだ。




