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今夜もリアルは居間でコーヒーを片手に休んでいた。リアは居間に姿を現すと、厨房でココアを用意して長椅子に座った。二人は黙々とそれぞれの飲み物を口にした。リアルは口を開いた。
「私が異界の図書館の館長をやっているのは、塔の町に憧れているからよ。鏡の国の者は、子どもの頃から異界中の本を保管する塔の町に憧れているものなのよ」
「そう、ですか」
リアはココアを飲みながら、短く答えた。リアルはリアの声音に拒絶はないことを感じ、独り言のように話を続けた。
「本の扱いは、塔の町に行って専門家に聞いてみたかったわね」
リアは観戦者用クロスで異界の夢を見て、なぜリアルは本を扱う仕事をしているのかずっと疑問に思っていた。何となく自分と似た所を感じて、それならリンは自分を選んでも良かったのではないかと感じ、リアルに嫉妬して、避けていた。リアはふと湧き出た感情を抑えて、リアルに尋ねた。
「海のそばにある図書館を選んだのは、鏡の国に近い景観だからですか?」
リアルはコーヒーを一口すすった。
「そうよ。鏡の国の者は、水辺が好きだから」
リアは二千年間、異界で髪色を変えないリアルに、自分を変えない強い所がリンに好かれたのかと思い、自分と比べて辛くなっていた。派手な髪色は異界では目立って居づらくないか、とふと聞きたくなったが止めておいた。
リアはココアを飲み干した。リアはそっと私室へ姿を消した。




