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リアとリンは城に戻ると、居間に落ち着いた。リアは長椅子の向かいに座ると、リンに言った。


「すみませんが、お茶を淹れてくれませんか、リン。温かいものを一緒に飲みたいのですが、僕のカフェラテだと心が冴えてしまって、落ち着いた話をしたいのに、向かないです」


リンはリアの話したいことを承知した。


「ええ。今淹れましょう」


リンは厨房でゆっくり白茶を淹れた。カップに薄い黄色の飲み物を用意して、リアの元に戻った。リンは長椅子に座った。リアはお茶の杯を口に傾けた。二千年前に東大陸にリンと行って初めて飲んだお茶と同じ味だった。心の休まる落ち着く味だった。リアは自分の台所に、リンがいくつかの茶葉を保管しており、気分によって淹れるお茶を変えていることを知っていた。飲み慣れるうちに、茶葉の味の違いも分かるようになっていた。


リアはカップをテーブルに置くと、話した。


「僕はリンと旅をしていた時、リンには立ち入れない距離を感じていました。リンはよく僕から離れて一人で旅をして、闇の中で一人で休む時も、僕に近付くことは許しても、一緒にいることは許していなかったと感じました。でも、すぐ近くにいることは許してくれているのが、僕は嬉しかったです。それが友人関係なのだと思っていました。


それから恋人になり、リンは距離を近づけてくれました。僕は少し先のことが分かるので、独占欲に飲まれたらリンとの間は続かないと心に保険をかけていました。僕は自分の心を抑えてもリンと長くいることを選んでいました。だから、リンが新しく付き合う人が増えても、リンが僕との関係を続けてくれるならそれで良いと思っていました。


リンはきっと、この人と決めた人とは、ずっと恋をするのですね。付き合う人が増えても他の人との恋心を上書きすることをせずにいるのですね。僕はリンの気持ちを尊重します。


僕の一つのわがままを聞いて下さい、リン。僕はリンがいつか僕を置いて世を去ることを恐れています。それは仕方が無いことなのですが、その時、僕もリンが眠るそばに一緒にいさせて下さい。今まではリアルとリンの絆に遠慮していました。リアルと僕は立場が違うのだと諦めていました。リンを看とれるのはリアルだけだと思っていましたが、僕もいさせて下さい。お願いします」


リアは頭を下げた。リンはリアの不安と願いを思った。


「リアは私の家族です。その時はリアルと同席になりますが、一緒に居て下さい。約束します」


リアは嬉しくて心の弱い部分から涙が上がりそうになった。


「ありがとう、リン。僕も欲を出しました」

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