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星が降る
方舟についた。
その真ん中に、かぐや姫はいた。
「かぐや姫」
「……道長殿!」
十二単に金のかんざし、まんまるの目の彼女は、口を開けて、驚く。
「どうやって、ここまで……どうして」
「……どうしても、君に会いたくて」
「で、でも、誰も彼も、私のことを本気で想ってくれる人なんていなくて、私、本気で愛されてない、なんて思ってしまって……」
月の光が2人を照らす。
「本気で愛していなかったら、空を飛んで会いにこないでしょ」
その言葉を聞き、かぐや姫はふふっと微笑む。
「そう……ですね」
片膝をつき、かぐや姫の目をじっと見つめて、右手を伸ばした。
「かぐや姫殿。私は貴方を本気で愛しています。結婚してください」
かぐや姫は口元を両手で押さえる。目から少しの涙がこぼれ、それを指でふいて、その仕草がとても愛おしくて。
彼女はニコッと笑った。
「お願いします」
2人は手を繋いだ。
箒に2人乗りして、きらめく夜空を駆け巡る。
月明かりの中、星が降る夜。その青い世界で俺達は、2人だけで空を駆け巡った。
それを見た作家の紫式部が、光源氏と名乗る主人公が大和を旅する源氏物語という小説を生み出したことは、また別の話である。




