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空を飛ぶ
「あの船に……あの船に乗っているかぐや姫を追いかけたいのです」
こんなに自分の弱みをさらけ出したのはいつぶりだろうか。
安倍晴明は、尺を口元に当て、ふふっ、と微笑んだ。
そして、扇子を取り出し、広げては、箒に向かって扇子を向けた。
瞬間、驚くべきことに、箒が宙に浮いたのである。
「さあ、この箒に乗って、彼女を追いかけなさっては」
箒に乗ってみた。
宙に浮いた。
「恩に着る」
安倍晴明は、クスッと微笑む。
箒に乗って、月に向かって飛んだ。
星がキラキラして、下には綺麗な京都の街並みが映る。
そんな素敵な空の中で、私は今から会いに行くの。
かぐや姫に。




