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キャサリンのあざと技が零れ落ちる
ロミオのいるモンタギュー家と私のいるキュピレット家は対立関係にあった。
私はことあるごとに、キャサリンに、いつ使うのかもわからないあざとわざ? みたいなのを、大学の木の下で教えてもらっていた。
「あのね、届かないって思うほどに、その人のことが好きになるらしいよ」
「相手を自分の本命にするには、『会いたくても会えない』状況を作ることが大事なの。男の人って追われる恋より追う恋の方が好きだからさ」
「気になってる人が突然目の前に現れた時、それがその人が恋に落ちる瞬間なの。そして、その人と結ばれないとわかった瞬間、それがその人にとってとっても悲しい瞬間なのよ。これを利用するの!!」
とっても楽しそうに話すキャサリン。
2つ縛りで、ドリルカールみたいな髪型、金髪に青い目、私はそんな彼女を見るのが大好きで、大好きで……
今日も快晴。
木漏れ日が、涙で滲む。
上を向いていたら、涙が零れる速度も遅くなる気がして、学術書を閉じて、そのままゆっくりと目を閉じた。




