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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク


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ヒロ九クエスト 第20話 走る絶景、揺れる笑顔! ― 奥阿蘇、“ヒロ九トロッコ列車”満員御礼ミッション ―

阿蘇の南、山あいを縫うように走るローカル線――

それが奥阿蘇鉄道である。


第三セクターながら、地元に愛され、観光客にも支持される“生きている鉄道”。

特に名物のトロッコ列車は、窓どころか“壁すらない”開放的な造りで、風と音と景色を丸ごと味わえる体験型列車として知られていた。


その人気列車が、この日――


ヒロ九トロッコ列車として運行される。


しかも前評判は上々。

乗車券は即完売。


「……これ、地味にプレッシャー高いですね」


菜々子支配人が小さくつぶやく。


「満員御礼ですたい、よかことです!」


香澄はすでに“仕事モード”に入っていた。


列車が発車する。


ガタン……ゴトン……


山の風がそのまま吹き抜ける。

目の前には、阿蘇の大地が広がっていた。


「みなさーん、右手ば見てくださいね〜」


香澄の声が、車内にすっと通る。


「こちらが阿蘇の外輪山です。世界最大級のカルデラの一部で――」


説明は分かりやすく、リズムがよく、聞いていて心地いい。


元人気バスガイドの“匠の技”。


「要するに、めちゃくちゃでかい山だで!」


横から真央がまとめる。


「まとめ方雑すぎます!!」


菜々子が即ツッコむ。


乗客がどっと笑う。


その頃、車内の別の場所では――


麻衣と真央が子どもたちの相手をしていた。


「じゃあクイズやるよ〜!」


「正解したら拍手な!」


なぜか体育会系のルールである。


「なんで罰ゲーム腕立てなんですか!」


「ノリだがや!」


教育方針が謎。


一方、つばさと茉莉花は高齢の乗客をサポート。


「足元、揺れますから気をつけてくださいね」


「無理せんでよ、ゆっくりでええけん」


柔らかい声と落ち着いた対応に、乗客たちは安心した様子で頷く。


「こういう列車、久しぶりでねぇ」


「来てよかったわ」


完全にファン化。


そして――


この日の“真の主役”が現れる。


「うわああああ!!見て!!」


陽菜だった。


テンションMAX。


「すげええええ!!」


大翔、完全同期。


橋を渡れば


「高い!」

「すごい!」


草原が広がれば


「広い!」

「走りたい!」


語彙がシンプルすぎる。


「……あの二人、イベント忘れてません?」


菜々子が真顔で言う。


美紀が即答する。


「いいことです」


また肯定。


だが不思議なことに――


乗客はみんな笑っていた。


つられて笑顔になる。

子どもたちはさらにはしゃぎ、

大人たちはどこか懐かしそうにそれを見ている。


つばさがぽつりと言う。


「自然なリアクションって、一番伝わりますね」


香澄も頷く。


「作っとらんけん、よかとです」


列車はゆっくりと進む。


眼下に広がる渓谷。

遠くに見える外輪山。

空は高く、風はやさしい。


「うわあああ!!また来た!!」


陽菜


「またすげえ!!」


大翔


「実況やめてください!」


菜々子のツッコミが追いつかない。


やがて終点。


拍手が起きる。


「楽しかった!」

「また乗りたい!」


完全成功。


ホームで待っていたのは、奥阿蘇鉄道の担当者――

香澄とも顔なじみの、どこか人の良さそうなおじさんだった。


「おお、香澄ちゃん!」


にこにこと笑う。


「いや〜今回のヒロ九トロッコ列車な、ほんっと大成功だったばい!」


大きく手を叩く。


「お客さんの笑顔が全然違った!ありがとな!」


香澄が頭を下げる。


「こちらこそ、ありがとうございました」


おじさんは少しだけ表情を緩めた。


「……実はな、ちょっと相談したかこともあるっちゃけど」


菜々子が反応する。


来た。


「列車の運行で、ちょっと困っとることがあってな……」


ひなたが小さく笑う。


「次のクエストですねぇ」


真央が腕を鳴らす。


「また何かやるがや」


ヒロ九バスへ戻る一行。


ゴロロロロ……モクモク……


「……列車よりバスの方が目立ってません?」


菜々子が言う。


「主役ですたい」


香澄が即答。


「違います!!」


阿蘇の風景を背に、ヒロ九は次のミッションへ。


まだ熊本。

だが、次は“問題解決”が待っている。


■一言まとめ


「絶景と笑顔、その真ん中にヒロ九がいた」

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