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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク


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ヒロ九クエスト 第13話 静かな切り札、その正体 ― 佐世保、“声で戦う女”のすべて ―

長崎遠征、完了。


ヒロ九ラッピングバスは、海に突き出たような長崎空港へと滑り込んだ。

海上空港特有の開放感と、どこか旅の終わりを感じさせる風。


「ここで解散かぁ〜」


沙羅が伸びをする。


「楽しかったですね」


澪は名残惜しそうに海を見つめる。


「……次は絶対バーガーもう一回食う」


「そこなん?」


彩香が呆れる。


迫田ツインズはいつもの調子で、


「また来る?」

「また来る」


完全に旅行気分。


搭乗時間が近づく。


「ほな、帰るで」


彩香が軽く手を上げる。


「気ぃつけてな〜」


香澄が手を振る。


「また呼んでくださいね」


澪が笑う。


「呼ばなくても来るでしょう」


沙羅が言い切る。


その通りである。


ヒロ九メンバーに見送られ、

澪、沙羅、彩香、迫田ツインズは空路で帰路へ。


手を振る側に残ったのは――


・古賀菜々子(支配人)

・有村ひなた(自称副支配人)

・西里香澄(現場の要)


ヒロ九のコア三人。


「……静かになりましたね」


菜々子がぽつり。


「さっきまでうるさかったですもんねぇ」


ひなたが笑う。


「にぎやかでよかですたい」


香澄がまとめる。


だが、すぐに現実に戻る。


「帰ったら後処理です」


現実


「資料まとめ、報告書、次回企画……」


「うわぁ……」


ひなたが露骨に嫌そうな顔をする。


「仕事です」


菜々子、即切断。


ヒロ九バスは熊本の山の中の拠点へ向けて走り出す。


ゴロロロロ……


「この音、やっぱり不安ですね」


「味ですたい」


「もうええですそれ」


お約束。


車内で、今回の遠征の振り返りが始まる。


「今回の最大の成果は――」


菜々子が資料を見ながら言う。


「川原つばささんの獲得です」


ひなたが頷く。


「間違いなかですねぇ」


香澄も静かに言う。


「よか人ば見つけましたね」


川原つばさ。


・佐世保市出身、25歳

・落ち着いた物腰

・柔らかく通る声


一見普通、だが中身は“戦闘力高すぎ”


菜々子が続ける。


「長崎からは片淵栞奈さんに続いて二人目です」


一拍。


「しかも長崎市と佐世保市では文化が違います」


ここ重要


「県内でタイプの違う二人を確保できたのは大きいです」


戦略的評価


ひなたが笑う。


「長崎、層が厚かですねぇ」


香澄がうなずく。


「港町は人材も豊かですたい」


ここで、つばさの話になる。


「しかし……あの人、すごかったですね」


ひなたがしみじみ言う。


「声だけで現場を制圧しました」


菜々子が資料をめくる。


「経歴も異常です」


前職は佐世保発祥の超有名通信販売会社。


・テレビ通販で全国的知名度

・“声”で商品を売る企業


その中で――


お客様相談センター


「……地獄やな」


ひなたが即答。


内容を聞く。


・理不尽クレーム

・怒鳴り声

・言いがかり

・長時間雑談

・卑猥発言


「それ毎日です」


「……無理です」


ひなた、即リタイア宣言。


香澄も苦笑する。


「普通の人は持たんですね」


だが、つばさは違った。


・落ち着いた声

・相手を否定しない

・最後に納得させる


そして


クレーム客をファンに変える


「意味が分かりません」


菜々子が真顔で言う。


「いやほんとそれ」


ひなたも同意。


だが、その強さには代償があった。


・頼られる

・仕事が集中する

・断れない


結果


メンタル崩壊寸前


「そら体調崩すばい」


ひなたが言う。


数か月前から療養中。


だが――


今回のイベントでトラブルを解決し、


「まだやれる」


と実感。


「そしてヒロ九に参加……」


菜々子がまとめる。


車内に、少しだけ静かな空気が流れる。


香澄が言う。


「無理せんでよかですけどね」


ひなたも続く。


「でも、一緒にやれたら心強かです」


菜々子は窓の外を見る。


山道に差し込む夕日。


「……ヒロ九、強くなりますね」


ゴロロロロ……


バスは熊本へ向かう。


今回の長崎遠征。


・栞奈

・つばさ


二枚看板の原石を獲得


「……えらいことになってきましたね」


ひなたが笑う。


■一言まとめ


「静かな切り札は、最後に効く」

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