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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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22/668

「推しがおらんオールスターなんて!」――ヒロイン、美月の嘆き節

休日の午後。

赤嶺美月はお気に入りのカフェ「ミモザ珈琲店」のテラス席で、カフェラテをかき混ぜながら深いため息をついていた。対面には、凛とした佇まいの西園寺綾乃。小ぶりのストロベリータルトにナイフを入れながら、ちらと美月を見やる。


「なぁ綾乃……今年のオールスター、もう全然アカンわ」


「まぁ、投票結果はファンの声どすけど……何がそんなに不満どす?」


「いや、うちのマリーンズ、出場選手ほとんどおらんやん!なんでや!どう考えても藤原恭大は出るべきやろ!」


テーブルを軽く叩いて美月が熱弁をふるう。周囲の客が少しこちらを見たが、美月は構わず続ける。


「打率もそこそこ、守備も走塁も華あるし、なにより顔がええ!あんなん出んで誰が出るねん!」


「ふふ……ヒロインやなくて、ただの追っかけファンになってはりますえ」


「しゃーないやん、恭大のスライディング見てるだけでご飯三杯いけるもん」


「せやけど、今年のマリーンズ自体がやや低空飛行ですさかい……」


「それ言わんといてぇええ!うちは戦うヒロインやけど、現実の順位表は敵すぎるやんか!」


二人は顔を見合わせて、ふっと笑った。

戦隊ヒロインであることも、マリーンズ推しであることも、美月の中では等しく“本気”なのだ。


「……せめてファン投票で恭大入れてやりたいな。特撮枠とか作ってくれへん?」


「球宴で“変身ポーズ始球式”とか……ある意味、観たいかもどすな」


そうして午後の陽射しの中、二人のヒロイントークはオールスターの話題から、“推しの尊さ”へと移っていくのであった。

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