表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1014/1041

達筆ヒロインと帰ってくるタツノオトシゴ――鈴鹿ものづくりフェス、誰も主役を譲らない

三重県津市での「津ぎょうざ大作戦」を成功させたヒロ室東海(仮称)は、さらに北へ向かった。


次なる舞台は――鈴鹿市。


鈴鹿と聞けば、多くの人は世界的に有名なサーキットを思い浮かべるだろう。


しかし鈴鹿の魅力はそれだけではない。


古くから伝わる鈴鹿墨や伊勢型紙などの伝統工芸。


世界有数の自動車・二輪車生産拠点。


関連企業が集積する日本有数の工業都市。


そして都市対抗野球で全国制覇を成し遂げた企業野球チームもあり、市民にとって大きな誇りとなっている。


まさに、


「伝統と最先端のものづくりが共存する街」


だった。


そんな鈴鹿市で開催されたのが、


『鈴鹿ものづくり体験フェス』


市内の大手自動車メーカー工場、老舗企業、地元商店街、伝統工芸工房が協力する大型イベントだった。


参加メンバーは、


美月

真央

あかり

真白

ひかり

みのり

麗奈

美里


そして、


当然のように居た。


たつを。


美月が開口一番聞く。


「たつを、呼ばれた?」


たつをのフリップ。


呼ばれてないけど来た


「帰れや!」


観客大爆笑。


さらに。


鈴鹿来たかった


「遠足ちゃうねん!」


第一部

鈴鹿墨風・巨大書道チャレンジ


鈴鹿墨をイメージした巨大筆で文字を書く人気企画。


まず登場したのは、


器用な愛知県人・真央。


巨大筆を持つと空気が変わる。


流れるような筆運び。


迷いのない線。


完成した文字は、


『東海結束』


会場拍手。


美月が目を丸くする。


「真央、ほんまに達筆やな」


真央は鼻高々。


「春日井の女をなめたらあかんがね」


続いて、


グレースフォースの二人。


ひかり。


みのり。


こちらは予想通り。


上手い。


上品。


美しい。


みのりの作品など美術館に飾れそうだった。


「千葉の叡智は伊達じゃありません」


「誰も聞いてないで」


さらに。


澪。


ぼーっと出てくる。


巨大筆を持つ。


書く。


完成。


『静』


異様に上手い。


会場騒然。


美月。


「なんでやねん!」


澪。


「暇だったから」


さらに意外だったのが麗奈。


長い手足を活かしながら、


優雅に筆を走らせる。


完成。


『挑戦』


美しい。


力強い。


会場拍手。


美里も感心。


「麗奈さん上手いですね」


「習ってたから」


さらっと言う。


美月。


「何でも出来るなこの人」


そして美月。


勢いだけはある。


とにかくある。


完成。


何か分からない。


たつをが即座にフリップ。


読めない


「うるさい」


次。


心が乱れている


「余計なお世話や」


次。


小学生の夏休み


「誰がや!」


観客大爆笑。


美月が詰め寄る。


「伊勢湾に沈めたろうか?」


たつを。


タツノオトシゴだから上がってくるよ


爆笑。


美月。


「ほな鈴鹿の山奥に置いて帰るぞ」


たつを。


関西本線で帰ってくる


観客大爆笑。


真央が笑いすぎて筆を落とした。


第二部

鈴鹿抹茶スイーツPR


地元和菓子店とのコラボ企画。


真央の独壇場。


「抹茶の香りがええんだわ。甘さが控えめでなぁ――」


完全に食レポ番組。


客がどんどん買う。


一方。


澪。


一口。


「美味しい」


終了。


しかし。


一番売れる。


客。


「澪ちゃんが言うなら」


「信用できる」


真央。


「なんでだて」


みのりも理論派コメント。


ひかりは丁寧な紹介。


美里はイベントコンパニオンらしく華やか。


麗奈は写真映え抜群。


美月だけは、


試食しながら商店街の売上予測を語り出す。


第三部

工場の街・安全確認ゲーム


大手自動車メーカー鈴鹿工場協力企画。


工場内に潜む危険箇所を探すゲーム。


ここで真白が本気になる。


「ここは死角です」


「ここで人とフォークリフトが交錯します」


「荷物は高さだけでなく重心管理も重要です」


完全に安全講習。


観客が真面目に聞く。


たつを。


フリップ。


真白先生


真白。


「先生ではありません」


次。


でも説明は先生以上


拍手。


真白は少しだけ嬉しそうだった。


イベントは大成功。


商店街も企業も大満足。


ヒロ室東海(仮称)の評判も上々。


夕方。


控室。


みんなで抹茶菓子を食べながら休憩していた。


美月。


「鈴鹿ええ街やなぁ」


真央。


「だがね」


ひかり。


「良いところだら」


みのり。


「交通の利便性も高いですね」


澪。


「眠い」


たつを。


フリップ。


帰りたい


美月。


「お前、来たかったんちゃうんか」


その時。


麗奈のスマホが鳴った。


続いて美里も。


二人の表情が変わる。


サーキット関係者からだった。


イベントコンパニオン時代からの知人。


関係者専用エリア。


搬入口周辺。


機材置き場。


そこに不審人物が出入りしているという。


しかも。


複数のスタッフから同じ情報が上がっている。


麗奈が立ち上がる。


「それ、本当?」


美里も真顔。


「サーキットですか……」


二人にとってそこはホーム。


何度も立った場所。


何百回も歩いた通路。


知らない場所などない。


麗奈。


「放っておけない」


美里。


「行きましょう」


あかりも立ち上がる。


「クエストやな」


真白。


「車両はすぐ出せます」


みのり。


「情報整理します」


ひかり。


「一般客への影響は避けたいですね」


澪。


「行くの?」


美月はニヤリと笑う。


「もちろんや」


そして。


たつを。


フリップ。


行く


美月。


「なんでやねん」


次。


呼ばれてないけど行く


「それもう知っとる!」


こうしてヒロ室東海(仮称)は、


サーキット周辺で起きている不穏な動きを追うため動き出す。


そして麗奈と美里にとっての本拠地で、


次なるクエストが幕を開けようとしていた。


その後ろを、


当然のように、


呼ばれていないタツノオトシゴがついて来ていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ