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第56話 決意と覚悟

最深部の扉の前


三人は顔を見合わせた。


「行くしかないわね」


美久が決意を固める。アミュレットを強く握りしめる。


「でも、とても危険です」


ナイルが警告する。体はまだ操られているが、意識は保っている。


「私のハーモニー・コアですら、簡単に飲み込まれた」


「あなたたちの力でも...」


「一人じゃ無理でも」


ユイが前に出た。小さな体に、強い決意を宿して。


「三人なら、きっとできます」


「今まで、ずっとそうだったから」


ルナも頷いた。


「古代王国の復活も、政府との和解も」


「全部、三人の力を合わせて乗り越えてきました」


「今度も、きっと」


ナイルが驚いた。操られた体が、少し自由を取り戻す。


「君たちは...恐怖を感じないのか?」


「感じます」


美久が正直に答えた。


「でも、恐怖より大切なものがある」


「守りたい人たちがいる」


「祢古町の人たち、ニャンコタウンの仲間、古代王国の民」


「みんなを守るためなら、どんな恐怖も乗り越えてみせる」


三人は手を繋いだ。


人間の手、猫の前足、そして猫人間の手。


温もりが伝わり、勇気が湧いてくる。


「それに」


ユイが言った。


「コレクターも、元は子供だったんでしょう?」


「1000年も一人ぼっちで、お腹を空かせて」


「きっと、寂しかったはず」


「だから、私たちが友達になってあげる」


ルナが微笑んだ。


「ユイ姉様らしい考えね」


「でも、それが一番正しいかもしれない」


美久も頷く。


「戦いではなく、理解」


「それが、私たちのやり方」


ナイルが、感動したように三人を見つめた。


「君たちなら...もしかしたら...」


「行きましょう」


美久が扉に手をかける。


「真の祢古町へ」


「そして、第三の試練を本当の意味で完了させましょう」

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