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第54話 更なる深層へ、そして真実

地下通路の深層


三人とナイルは、ついに最深部への扉に到達した。


巨大な鉄の扉。高さ10メートルはあろうかという、威圧的な扉。


扉には警告文が刻まれていた。古代文字で書かれているが、ユイの翻訳能力で読める。


『これより先、真の祢古町』


『魂喰いの環、永遠の飢え』


『立ち入るべからず』


そして、その下に小さく。


『入りたければ ごはんを もってきて』


「真の祢古町...」


美久が震える。


「まさか、私たちの町の下に、もう一つの町が?」


扉の向こうから、より強い飢餓感が伝わってくる。


ユイの翻訳能力が、無数の声を拾った。


『おなかすいた』


『1000ねん おなかすいた』


『やっと ごはんが くる』


『みんな おいしそう』


しかし、その中に、一つだけ違う声があった。


『たすけて...』


『だれか...たすけて...』


大人の男性の声だった。


「これが、第三の試練の本当の姿」


ルナが理解した。


「表面的な祭りの成功ではない」


「この『魂喰いの環』を解放することが、真の試練」


ナイルが苦笑した。自嘲的な、悲しい笑み。


「私は、ただの前座だったということか」


「本当の敵は、この向こうにいる」


その時、ナイルの体が急に動き出した。


操り人形のように、扉に向かって歩いていく。


「やめろ...体が...勝手に...」


ナイルの手が、扉に触れる。


すると、扉がゆっくりと開き始めた。


ゴゴゴゴゴ...


重い音を立てて、1000年ぶりに開く扉。


向こうから、腐敗と甘い香りが混じった、吐き気を催すような臭いが漂ってくる。


そして、暗闇の中から、無数の緑色の目が光った。

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