第25話 三人の力を合わせた修行
翌朝 王宮修行場
「今日から、三人で修行しましょう」
美久の提案で、ユイ、美久、ルナの合同修行が始まった。
朝の光が修行場を黄金色に染めている。広い石造りの修行場には、様々な魔法陣が描かれ、訓練用の人形が並んでいる。
「まず、それぞれの能力を確認しましょう」
美久が陽の巫女の力を見せる。
両手を天に掲げると、金色の光が周囲を包んだ。その光に触れた瞬間、枯れていた花が咲き誇り、傷ついた訓練人形が修復され、疲れが癒されていく。
「すごい...まるで太陽そのもの」
ルナが感嘆の声を上げる。
「次は、ルナちゃん」
ルナが月の魔法を発動させる。
銀色の光が空間を満たし、幻想的な結界が展開される。その結界の中では、時間の流れが変化し、幻影が生まれ、重力さえもコントロールできる。
「月の力は、守りと幻惑に優れています」
ルナが説明する。
「そして、夜になれば更に強力になります」
「私のは地味ですけど...」
ユイが翻訳能力を見せる。
修行場に集まってきた鳥たちの声、風の囁き、さらには古代文字の意味まで、全てが理解できる。
「地味じゃないわ」
美久が言った。
「ユイちゃんの能力が、私たちを繋いでいるのよ」
「そうです」
ルナも頷いた。
「言葉が通じなければ、理解し合えません」
「ユイ姉様の力は、最も大切な力です」
「三つの世界を繋ぐ、要の力」
そして、三人が同時に力を発動させた時、驚くべきことが起きた。
美久の陽の光とルナの月の光が螺旋を描いて融合し、ユイがその力を言葉として周囲に伝える。
すると、修行場全体が共鳴し始めた。
王宮中の猫たちの心が一つに繋がり、全員の思考が共有される。喜び、悲しみ、希望、全ての感情が一つの大きな流れとなって循環する。
「すごい...みんなの気持ちが分かる」
「心が一つになってる」
「これが、三位一体の力」
シロウ皇帝が現れた。
「1000年前にも、このような力がありました」
「陽の巫女ミク、月の巫女ルナ、そして架け橋のユリ」
「三人の力が合わされば、どんな困難も乗り越えられた」
「でも、その時は使いこなせなかった」
皇帝の表情が曇る。
「互いを信じきれなかった」
「疑心暗鬼が、力を弱めた」
「今度は違います」
ユイが自信を持って言った。
「私たちは、もう一人じゃありません」
「お互いを信じています」
「家族ですから」
美久とルナが頷いた。
「そうね、今度は絶対に成功させる」
「はい、三人なら何でもできます」




