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【10万PV 百合小説】白百合の満開 ― 運命に咲く禁断の花【ヴィジュアル・ドラマチック・ノベル】  作者: 泉水
第3部 最後は愛がすべて

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第94話 満開の後 ― カンナの涙と、溢れる褒め言葉

満開の間は、まだ光の粒子がゆっくりと舞い落ちる幻想的な余韻に包まれていた。

ゆかりとあかりは互いに強く抱き合い、荒い息を整えながら、幸せそうに微笑み合っていた。

正式に中守り人として認められた瞬間、二人の絆は確かに「一生を約束する」ものへと変わっていた。

そこへ、白百合 カンナが静かに立ち上がった。

銀髪が柔らかく揺れ、紫がかった瞳に大粒の涙が溢れていた。

彼女は今まで見せたことのない、素直で溢れんばかりの表情で、二人の元へ歩み寄った。

「ゆかり……あかりちゃん……!」

カンナの声は震え、普段の冷静でクールな教師の面影はどこにもなかった。

彼女は二人がまだ裸のまま抱き合っている寝台に膝をつき、両手を大きく広げて二人を同時に抱きしめた。

「よくやった……本当に、よくやったわ……!

 二人とも……本当に、本当に頑張った……!」

涙がぽろぽろとこぼれ、ゆかりの肩とあかりの髪に落ちる。

カンナは二人をぎゅっと強く抱きしめ、まるで自分の子供を抱くように背中を優しく撫で続けた。

「ゆかり……あなたのコントロール、最初は本当に危うかったのに……

 あかりちゃんのペースに合わせて、こんなに綺麗に抑えられるようになって……!

 すごい……本当にすごい子……!

 白藤の血筋の誇りよ……!」

ゆかりは照れくさそうに笑いながらも、目頭を熱くした。

「カンナ先生……ありがとうございます……」

カンナは今度はあかりの顔を両手で包み込み、涙で濡れた瞳でまっすぐに見つめた。

「あかりちゃん……!

 あなたは本当に元気で可愛くて……敏感で、すぐにイっちゃうのに、

 最後までゆかりちゃんを信じて、ちゃんと待とうとして……!

 その頑張りが……こんなに美しい満開を生んだのよ……!

 私、泣いちゃう……本当に嬉しい……!」

あかりはカンナの胸に顔を埋め、くすくすと笑いながらも目を潤ませた。

「カンナ先生……泣かないで……

 でも、嬉しい……先生にこんなに褒めてもらえて……」

カンナは二人を交互に、または同時に抱きしめながら、褒め言葉を止められなくなっていた。

普段の冷静な彼女とはまるで別人のように、感情が溢れ出していた。

「二人とも本当に可愛い……!

 花芯合わせの時の角度……完璧だったわ!

 粒子があんなに美しく混ざり合って……レイラインが喜んでるのが、はっきり感じられた……!

 あかりちゃんの元気な反応と、ゆかりの優しいコントロール……最高のバランスよ……!

 私、指導者として、これ以上ない誇らしい……!

 本当に、本当に……おめでとう……!」

カンナは涙を拭おうともせず、二人を交互に頰ずりしたり、頭を撫でたり、

時には「かわいい……かわいい……」と繰り返しながら、ぎゅうぎゅうと抱きしめ続けた。

立ち合い人の麗華はくすくすと笑い、葵と沙耶も優しい目でその光景を見守っていた。

政府の女性職員の一人が小声で呟く。

「……カンナ先生、こんなに感情を爆発させるなんて……珍しい……」

もう一人が頷く。

「普段あんなにクールなのに……生徒の満開には弱いんですね……」

あかりがくすくす笑いながらカンナの胸に顔を押しつけた。

「カンナ先生……くすぐったいよぉ……でも、嬉しい……」

ゆかりも照れながら、

「先生……少し、息が……」

カンナはハッとして少し体を離したが、すぐにまた二人を抱き寄せた。

「ごめんなさい……でも、嬉しくて……!

 二人とも……これから一生、ちゃんと中守り人として頑張ってね……

 私、ずっと応援してるから……!」

カンナの涙は止まらず、しかしその表情は心から幸せそうだった。

普段の厳しい指導者とは全く違う、母親のような、姉のような、純粋な歓喜の涙。

ゆかりとあかりは、そんなカンナに挟まれて、

照れくさそうに笑いながらも、胸がいっぱいになっていた。

満開の間は、涙と笑いと、温かな光の粒子で満たされていた。

カンナの溢れんばかりの褒め言葉と抱擁は、二人の新しい門出を、

感動的で優しく包み込んでいた――。


挿絵(By みてみん)


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