42 恐怖の山荘
洋梨子はキャロットマシンで山荘の近くにやって来た。北海道はまだまだ寒く、昨日降ったと思われる雪が残っていた。
佐川博士に修理されて元気になったパンプキンパロットが洋梨子のすぐそばをつかず離れず飛んでいる。パンプキンパロットは以前は彼女の方に止まっているのが普通だったが、修理の際に改良され、飛行能力及び監視機能がレベルアップされていた。
パンプキンパロットは
「私が先に山荘へ行き、中の様子をスキャニングしてきますので、洋梨子お嬢様はこの茂みの辺りに隠れてお待ちください」
「分かったわ。お願いね」
パンプキンパロットは敵に感づかれないようにステルスモードで山荘の方へ飛んでいった。10分ほどすると洋梨子のスマホに映像が入ってきた。
それを見ていると、2階建ての山荘の2階のある部屋に何かの大きな装置があり、そこには一つの生体反応が見られた。これが何かの野生動物なのか、人間なのかは実際に行ってみないと分からない。
洋梨子が静かに山荘に向かって歩いていくと、急にポケットの中のスマホからジューっという奇妙な音が聞こえた。スマホを見ると、パンプキンパロットからの電波が途絶えていた。
やはり誰かがいるようだ。洋梨子がそーっと1階のドアを開けると、そこここに小さな金属の破片が飛び散っている。警戒しながら中に入ると1階はガラーンとしていて何もない。
問題は2階だ。上から狙われないように上方に注意しながら階段をゆっくり登っていくと、はたして2階には大きな装置があって作動していた。そしてその近くには部分的に破壊されたパンプキンパロットが横たわっている。
目が点灯していて、まだ電子頭脳及び心臓部は作動しているようだが、沈黙のままだが、洋梨子に気づいたらしく、
「703モード」
とつぶやいた。
洋梨子は心の中で
「そうか、これが各地で地震を引き起こしている装置なのね。703モードなら破壊できるということね」
彼女は右手でマスカットカノンを握り、703モードにして装置に向かって引き金を引こうとすると、ヒューッという音がした瞬間、急に右手が熱くなり、激痛が走り、マスカットカノンを床に落としてしまった。
「痛い!」




