34 絶体絶命の洋梨子(1)
「まわりを見ろ」
周囲を見回すといつの間にか6人の女たちが円形になって銃を洋梨子に向けている。
「ははは、これではどんな射撃の名手であったとしてもどうにもならないな。私たちは地底で生活している時、時々気分転換におまえたち地上の人間のテレビとやらの番組を電波で取り寄せて視聴していたのだ。
地上の人間たちの作る番組はなかなか良くできていて楽しませてもらっていたよ。
その中でいわゆるヒーローものというやつ、あれは面白かったな。と言っても誉めているのではない。
あまりにも馬鹿げていて面白かったという意味だ。
大抵は世界征服または地球侵略を企む宇宙人などが怪人や怪獣などを次々に送り込んで来て騒動を起こしたり街を破壊したりしていて、そこに相手に見あったというか、同じ大きさのヒーローが現れて、相手によっては苦戦したりしながらも相手を倒し、世界または地球の平和を死守するわけだ。
だがそこで私たちはいつも大きな疑問を持っていた。それは、ほとんどの場合怪人や怪獣は1体だということだ。
本当に真剣に世界征服または地球侵略を狙っているのなら、1体ではなく5体、10体、またはそれ以上の破壊者を一気に送り込んで確実にヒーローを倒し、目的を果たせばいいのだ。
そこで我々はここで一致団結しておまえを今この瞬間射殺するというわけだ」
その時急にキャロットマシーンから女戦士たちの頭上に銀の球が飛んできて大きな花火となって炸裂し、本物の夏の花火のように何度も繰り返し炸裂した。
女性は男性以上に美しいものが好きだ。それは地底人であっても同じだ。女戦士たちは最初は驚き、身構えたが、花火の美しさに見惚れて数秒の間我を忘れていた。
するとキャロットマシーンからの通信があり、
「今です、お嬢様、キウイシューズで思いっきり踏み込んでジャンプし、できるだけ高く舞い上がるのです。さ、早く!」




