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30 サバイバーAとの死闘

もうだめだ、と思った瞬間自動的にオニオングラスが目にかかっていることに気がついた。これがあればとりあえずは敵の攻撃をかわすことができるかもしれない。


女から発射された赤いビーム光線がこちらに向かってくる。このオニオングラスなら千分の一の速さに見えるので余裕で避けることはできたが、敵は何発も連続して撃ってくるので、洋梨子は地面を転がりながら光線を避け続けた。


しかしもう限界だった。ところがもうだめだ、と思った瞬間、どういうわけかサバイバーAが倒れた。そして走る足音が聞こえてきて、目の前には黒いスーツに黄色いリュネットの男が洋梨子の前に屈んで(かがんで)いて、話しかけてきた。


「私があの女の気をひきますから、その間にマスカットカノンで撃ってください」

「でも、あの人、倒れてるわよ、ほら。えっ?」


サバイバーAは一度は倒れたが、むっくりと立ち上がり始めていた。洋梨子は、

「あなたが撃ったから倒れたんじゃないの?」


「私の銃は催眠銃なんだ。普通は1時間ほど眠らせることができるんだが、どうも彼女の特殊スーツには効かないようだ。さあ、集中するんだ!」


リュネット・ジョーヌは何かを大きな声で叫びながら横に走っていく。サバイバーAはそちらに向かってコバルトカノンを発射し始めた。


彼女は完全にリュネット・ジョーヌの方に気を取られている。洋梨子はサバイバーAに照準を定めた。するとリュネット・ジョーヌが倒れた。


サバイバーAは邪魔者を片付けて一瞬ホッとしたが、再び洋梨子の方を向いた時には、既にマスカットカノンから発射されたピンク色のビーム光線が体に達していた。強力な光線を浴びて即死状態だった。


洋梨子は倒れた彼の方へ走って行った。

「リュネット・ジョーヌ!」


倒れている男に駆け寄ると、洋梨子はハラハラと大粒の涙を流しながら

「私を守るためにこんな無理をして。死んじゃいや!」


洋梨子の涙がいくつか彼の頬に落ちた。するとリュネットは意外なことにゆっくりと上体を起こし、洋梨子の方を向いて微笑んでいる。


「えっ、撃たれたんじゃないの?」

「ははは、撃たれたふりをしただけさ。私を仕留めたと思えば、サバイバーは一瞬ホッとして、そこに隙ができると思ったのさ」


と言うが早いかリュネットはいつの間にか近づいてきたソーラーカーのような乗り物に飛び乗るとあっという間に消えてしまった。

「不思議な人ね。でもどうして私のピンチに現れて助けてくれるのかしら。あっ、それよりも」

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