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29 破壊されたパンプキンパロット

やはり警察や自衛隊別班の精鋭でもどうにもならないだけあって胡瓜博士も苦闘しているようであり、なかなかお呼びがかからなかった。


ニュースを見ると国宝や大切な施設などが次々に破壊され、それを追っていた警察官などが相次いで死体となって発見されていた。


地底人の生き残りが7人しかいないとは言ってもかなりの腕利きらしいし、大体家族や仲間、いやそれだけでなく地底に住んでいる人類を皆殺しにされてしまったのだから、その恨みは半端ではない。


地上の全人類を抹殺するくらいの勢いで破壊及び殺人活動をしているに決まっている。


このところのんびり過ごしていて今は雑誌を見ながらのんびりとハーゲンダッツのアイスクリームを食べている洋梨子も、うすうす相当恐ろしい連中だろうし、いかに胡瓜博士の作ったシステムが優れていても敗れる、つまり死ぬことになるかもしれないなと感じていた。


 1週間ほどのんびりしていると胡瓜博士から呼び出しがかかった。調査によると何と7人の精鋭たちは全員が女性だというのだ。


そのうちサバイバーAが近くで活動していることが分かったというのだ。それまでの行動パターンから、今夜は東京の神田か秋葉原あたりに出没する可能性が高いことがわかっているという。


「お父さま、私、すぐに行くわ」

胡瓜博士は涙を流しながら

「洋梨子や、こんな恐ろしいことに巻き込んでしまった私を許してくれとは言わない。ただただ無事に帰ってきて欲しい、それだけだ。気をつけてな」


「お父さま、この地上の人々のかけがえのない命を守れるのは私しかいないの。だから覚悟はできているわ。と同時にお父さまが情熱を傾けて作られたこのシステムを信じているし、私はそう簡単にやられたりはしないわ。じゃ、行ってくるわ」


 洋梨子は速やかにアップルスーツに着替えると

「パンプキンパロット、行くわよ」 


洋梨子はキャロットマシンにとび乗るとモニターが示している地点に向かって大急ぎで飛んでいった。神田の駅近くに到着するとそこは閑散としていた。マスカット銃を手にすると洋梨子は叫んだ。


「パンプキンパロットよ、サーベイランスモードマックスで頼むわ」

「了解です、お嬢様」

 

すると後方でピストルの音が2発した。驚いて振り向くと、SATの隊員と思われる男が倒れている。額を撃ち抜かれていてすでに息は無い。


おそらくSATの隊員が発砲したが相手の方が上手で撃たれたと思われる。これは相当な手練れだ。


すると急にパンプキンパロットが叫んだ。

「後方2時の方向に敵を発見。すぐに・・・」


その瞬間大きな銃声が後方から聞こえ、彼女の右の耳元で金属が砕ける音がし、彼女の左肩に止まっていたパンプキンパロットが前に落ちた。ボディーを撃ち抜かれていて無惨な姿だ。


「ははは、どうだ、これでお前は何もできない。私の持っているコバルトカノンの餌食になるのだ。素早く振り向くと斜め上の建物の屋根にバトルスーツを着た長い髪の女が銃を片手に立っている。


パンプキンパロットが壊れてしまった今、銃を使うことにおいては全く素人の洋梨子にはマスカット銃を使いこなすことができない。サバイバーAと思われる女が銃の照準を洋梨子に合わせた。

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