26 地底人の滅亡と恐怖の逆襲
胡瓜博士は
「いかん。絶対そんなことをしてはいかん。これまでも人類は自然を破壊し、多くの動物や植物を絶滅させてきた。地底人もこの地球の一員じゃ。
すぐには解決しなくても、根気よく彼らと話し合いを重ね、譲歩できるところは譲歩し、手を差し伸べられる点があれば手を差し伸べ、お互いを尊重して共存していくべきなのじゃ。わしが今すぐに首相を訪ね、意見をしてくる」
すると防衛大臣の楠は
「皆さん、実は私は既に首相の許可をもらって巡航ミサイルKK247の発射スイッチは30分前に押したのです。ミサイルは2発ともまっしぐらに目的地点に向かって進行中であり、もうすぐ地底都市に達すると思われます。
おっ、今調査チームから連絡がありました。ミサイルが目的地点に到達して爆発し、地底都市は完膚なきまでに破壊されたということです。これで我々人類への脅威は取り除かれました。やりました!」
「うう、なんと愚かな。我々人間はまたもや大きな過ちを犯してしまったのだ」
それからはしばらく平穏な日々が続いた。洋梨子もしばらくは地底人たちが死滅してしまったことに心を痛めていたが、しばらくすると特殊スーツを着て戦っていた事がまるで嘘のように普通の女の子の生活に戻っていた。
洋梨子は仲良しのレイちゃんやスミレちゃんと一緒にスイーツ巡りをしてケーキを食べまくったり、カラオケに行ったり、ドライブで海へ行ったりと、楽しい日々が続いていた。
ただ以前と違うことが一つだけあった。いつも気さくで優しかったボーイフレンドの琉生が気のせいかよそよそしくなり、スマホでの返信も以前なら必ずその日のうちに来たのに、なかなか来ないし、やっと来ても簡単な素っ気ないものだった。
どうしてそうなってしまったのか、ひょっとして琉生には別の好きな人がいるのではないかとか時々そんな疑惑が生じて洋梨子は暗い気持ちになってしまうのだった。
そんなある日とんでもないニュースが報じられた。
「緊急ニュースです。信じられない事ですが、今朝未明に日本の国会議事堂とアメリカのホワイトハウスが爆破されました。日本の首相及び数多の国会議員、そしてアメリカの大統領及び上下議員たちも大怪我をしたり生き埋めになっているようです。あっ、たった今犯行声明らしきものが届きました。読み上げます。
『我々は地底人の生き残りだ。お前たちの作ったミサイルによって確かに地底都市はほぼ全域にわたって爆破され、ほとんどの地底人は死んだが、この危機に気づいた我々特殊チーム7人が何とか爆発を逃れて地上に逃れ、今は地上のある山中で暮らしているのだ。
あれから約3ヶ月になるが、その間我々7人はお前たちに復讐することを誓い、着々と復讐の準備を進めてきたのだ。我々特殊チーム7人が密かに暗躍し、お前たちを地獄に落としてやるから覚悟してろよ。』 でした。
これが本当だとすれば、いや現に貴重な2つの建物が破壊され、それぞれの国の中枢を担う人材に犠牲者が出ている模様ですので、間違いなく本当の話と思われます」




