ホステス強姦殺人
状況の全てを話し終えた相沢は、
「以上が、その事件の現状です。犯人は、未だに逃走中です」
そう言って、椅子に座った。
「うむ…… それでは、次の犯件を聞かせてくれ」
話を聞いていた警部がそう言って頷くと、大島警部補の班とは反対の、壁際に居た刑事の方に向かってそう言った。
そこには『桐谷雄二』警部補の班が座っていた。桐谷は、目の前の警部の言葉に、大林と同じ様に後ろに居た刑事に向かって指示を出していた。すると、後ろに居た『平塚巡査長』が立ち上がって、封筒を警部達の方に持って行った。
それを見ながら話を始める桐谷だった。
「われわれの捜査している事件は、今、お持ちしました封筒の中に入っています写真で説明します」
そう言った。その言葉を聞きながら、警部は封筒から数枚の写真を取り出していた。
「被害者の女性は、西野麗華。年齢は二十四歳。職業は前橋にあるクラブでホステスをしていました。現場は、前橋駅の付近にある公園の公衆トイレ内。状況としては、仕事帰りの所を襲われたと思われます。犯行時間は夜中の一時から二時の間と思われますが、目撃者はありません」
桐谷は、淡々と説明していった。そして、その説明を聞きながら、ホワイトボードに写真を貼って行く警部だったのだ。
「今日の客、サイテー」
高級クラブでの仕事帰りに、ハンドバッグをグルグルと振り回しながら、千鳥足で歩く西野が居た。
この事件では、仕事を終えた西野を何者かが襲って、公衆トイレに連れ込んだと思われる。
「―― !」
背後から口を塞がれて声を出せない西野麗華は、引き摺られる様にして連れ去られた。向かった先は、公衆トイレ。
「フグッ! ウッ!」
後ろにいる犯人が、西野の横腹に暴行を加えると、うめき声を発してその場に倒れた西野だった。
「手古摺らせるんじゃないよ」
犯人はそう言った。そんな犯人の顔すら、恐怖に慄く西野は、見る事が出来なかった。
そして、再び数回の暴行を加えた後に強姦した上、
「グググッ……」
犯人は、西野の首に両手を回して、首を絞め始めた。
「……」
苦し紛れに足をバタつかせながら、必死に抵抗する西野だったが、暫くして動かなくなったのである。
犯人はその後、やはり西野のハンドバッグからは、現金を盗んでその場から立ち去った。
桐谷は、全てを話し終えると椅子に座った。




