ep.672 黄金の開拓、銀河を刻む音
咲姫の号令が飛ぶ中、拠点の中心地となる予定の広場では、設営・防衛隊の面々が動き出していました。
「……うむ。この惑星の樹木、なかなかに強固な生命力を感じるな」
騎士が腰の剣を抜き放ち、見上げるような巨木の前に立ちます。その横では、餡子熊王が太い腕を組み、不敵な笑みを浮かべていました。
「ふん、この程度の根性、俺様のパワーでねじ伏せてくれるわ。おい、撮影スタッフ!俺様のこの広大な背中と、筋肉の躍動を逃さず撮れよ!」
騎士と餡子熊王の背後には、自動追尾ドローンに加え、肩に巨大なカメラを担いだ撮影スタッフの半数がピタリと張り付いています。サヤの「ロケ優先」の指示通り、スタッフたちは伐採に巻き込まれそうな至近距離から、命がけでベストアングルを狙っていました。
「では、始めるぞ。……『断空の太刀』!」
騎士の鋭い一閃が空気を裂き、鋼のように硬い銀河の樹木に深い刻印を残します。間髪入れず、餡子熊王が地響きのような咆哮とともに突進しました。
「おおおお!餡子・デストロイ・プレス!!」
メキメキと音を立てて巨木がなぎ倒され、周囲のジャングルが「広場」としての輪郭を現し始めます。残りの設営スタッフたちは、倒された木材を手際よく運び出し、広場の整備を急ぎます。
一方で、伐採された樹木の影からは、見たこともない色鮮やかな果実や、光る蔓が姿を現しました。
「素晴らしいのです!騎士さんの力強さ、熊さんの野生……これぞ求めていた『開拓の響き』なのですー!!」
咲姫は、自身の専属メイドであるサヤが差し出した紅茶を一口啜り、モニターを見つめながら興奮気味に尻尾を振りました。その横では、同じく専属メイドの給仕を受けるうさちぁんが、酒樽を枕にリラックスした様子で画面を覗き込みます。
「あはは、あの木の実、お酒に漬けたら面白そうな色してるねぇ~」
「うさちぁん!それは名案なのです!設営チーム、周辺の珍しい植物はすべて『採集・保管』するのですー!!」
開拓の地響き、スタッフたちの怒号、そしてドローンの羽音。銀河の果ての静寂は、咲姫が指揮する「地獄の……もとい、希望のメイキング」によって、賑やかに塗り替えられていきました。
【現在の布陣】
前線・設営: 騎士・餡子熊王・設営スタッフ・撮影スタッフ(半数)
後方・管理: 咲姫・うさちぁん・メイド隊(サヤ等)・撮影スタッフ(残り半数・拠点周辺の記録)
【後書き】
咲姫のグルメばんざ~い \(^o^)/
うさちぁんは酒一直線




