USasf.35:『森の静けさと、じわじわ迫るカオス』~のんびり朝散歩と、謎の“森の異常現象”なのだ!~
森の朝は、昨日の宴の余韻を残したまま、ゆったりとした空気に包まれていた。
薪ストーブの香りがほのかに漂い、鳥たちがのんびりと枝を渡る。
「ふむふむ!今日はのんびり朝散歩なのです!森の空気を吸って、ゆったりリラックスするのです!」
咲姫がメイド服の袖をひらりと揺らし、プリンタクトを軽く振って金の鈴をシャン。
「ふにっ?朝散歩しながら飲むお酒って、なんか健康的な気分になるよねぇ~ポリポリ……ぴょん!」
うさちぁんはニンジンをかじりながら、なぜか酒樽を持っている。
「森の朝は静かで繊細です。必要な分だけ、そっと恵みをいただきましょう」
アリスが木漏れ日の中で深呼吸し、森の奥へと歩き出す。
「……はぁ、今日は平和だな。こういう静かな朝も悪くねぇ」
猫二が執事服の袖を整えながら、ゆったりとした空気を味わう。
しかし、森の静けさは静けさすぎた。
シーン……。
「ふにっ?なんか森が静かすぎない?ぴょん?」
「ふむむ?鳥さんの声がしないのです……?」
咲姫が首をかしげる。
「森の生き物たちが息を潜めている……そんな気配がします」
アリスが眉をひそめる。
「いやいやいや!静けさの種類が違うぞ!?なんか“嫌な静けさ”だろこれ!!」
猫二が即ツッコミ。
(現在のツッコミ:間100点、声の張り200点、危険察知能力500点!
……くそっ、静けさで心臓がキュッとなるんだよ!!)
森の奥から、奇妙な“音”がした。
ポチャン……ポチャン……ポチャン……
「ふにっ?なんか水滴みたいな音がするよぅ……ぴょん?」
「水辺は近くにないはずなのです……?」
咲姫が不思議そうに耳を澄ます。
「バウッ!(音の方向を分析するワン!)」
わんわんが耳をピンと立て、森の奥へ向かう。
そして見つけたのは――
空中から落ちてくる謎の液体。
ポチャン……ポチャン……
「ふにっ!?空から汁が落ちてきてるよぅ!?ぴょん!!」
「いやいやいや!!空から汁ってなんだよ!!自然現象の概念どうなってんだ!!」
猫二が絶叫。
「これは……森の異常現象です。精霊たちが騒いでいるのかもしれません」
アリスが真剣な表情になる。
「ちょっと待ったぁ!その液体、もしかして薬草の濃縮エキスでは……?」
ヌッと現れたのは、薬草狂いの調合師――カヤ。
「森の奥で勝手に作られる薬草エネルギーの雫です!飲めば元気がみなぎるか、または一週間ほど森の声が聞こえるようになります!」
「聞こえちゃダメな声まで聞こえるやつだろそれぇぇぇぇ!!」
猫二が即ツッコミ。
(危険察知能力:700点
……くそっ、空から落ちてくる時点で絶対ヤバいんだよ!!)
しかし、狂気を制御する犬がいた。
「バウッ!(ボクが空中の成分を分析して、安全な部分だけ抽出するワン!)」
わんわんが携帯メカをカタカタ操作し、空中の雫を安全なハーブミストに変換。
「ふにっ?なんか空気がすっごく爽やかになってきたよぅ~!ぴょん!」
「ふむふむ!これで安心して朝散歩できるのです!」
咲姫が胸を張る。
「……はぁ、のんびり散歩のはずが、なんで空から薬草汁が降ってくるんだよ……」
猫二はやれやれとため息をつきながらも、どこか楽しそうに微笑む。
「森はあなたたちを試しているのかもしれませんね。のんびりと、ゆったりと……そして時々、狂気を混ぜて」
アリスが静かに笑う。
こうして、のんびり・ゆったりの中に狂気とカオスが混ざり合う森の異常現象の朝散歩は、今日も賑やかに幕を開けるのだった。
森の声が聞こえる。
聞きたいような聞きたくないような




