USasf.34:『森の朝のサプライズ』~謎の巨大果実と、森の守り神(?)なのだ!~
森の宴が終わり、夜空の月が静かに沈むころ。
薪ストーブの余熱がほんのり残るログハウスの庭に、爽やかな朝の風が吹き抜けた。
「ふむふむ!昨日のご馳走パーティーは大成功だったのです!今日は森の恵みを使って、朝ごはんを作るのです!」
咲姫がメイド服の袖をくいっとまくり、プリンタクトを振って金の鈴をシャン。
「ふにっ?朝からお酒は飲まないけど、甘い果物があったらテンション上がるよぅ~ポリポリ……ぴょん!」
うさちぁんはニンジンをかじりながら、まだ酒樽を片手で抱えている。
(※飲む気はあるらしい)
「森の朝は、夜よりもずっと静かで繊細です。必要な分だけ、そっと恵みをいただきましょう」
アリスが木漏れ日の中で弓を背負い直し、森の奥へと視線を向ける。
突如、森が揺れた。
ドゴォォォォンッ!!
「ふにっ!?なんか森の奥で爆発したよぅ!?ぴょん!」
「爆発じゃないのです!……たぶん!」
咲姫が慌ててプリンタクトを構える。
「ガハハハ!朝っぱらから賑やかだなぁ!」
雷電が薪を抱えたまま豪快に笑う。
「いやいやいや!森の奥からドスンって聞こえたぞ!?絶対なんかいるだろ!!」
猫二が執事服の袖を整えながらツッコミを入れる。
(現在のツッコミ:間100点、声の張り200点、危険察知能力500点!
……くそっ、朝から心臓に悪いんだよ!!)
巨大果実、落下。
ズドォォォォンッ!!
森の奥から転がってきたのは――
人の背丈ほどもある、丸々とした巨大果実。
「ふにっ!?でっかぁぁぁぁい!!ぴょん!」
「これは……森の守り神が育てる祝福の果実です。滅多に落ちてこないのですが……」
アリスが目を丸くする。
「バウッ!(ボクが成分を分析するワン!)」
わんわんが鼻をヒクヒクさせながら、最新の果実分析メカをカタカタ操作。
「うふふ、これだけ大きいなら、果実料理がたくさん作れるわね!」
サヨがエプロン姿で大鍋を抱えてワクワク。
しかし、果実の中から“何か”が出てきた。
ピョコッ。
「ふにっ!?なんか出たよぅ!?ぴょん!」
果実の割れ目から顔を出したのは――
ふわふわの毛並みをした、小さな森の精霊。
「……あら?あなたたちが宴をしていたのね。果実を落としてしまってごめんなさい」
精霊はぺこりと頭を下げる。
「いやいやいや!謝る前に、まずそのサイズの果実をどうやって育ててんだよ!!」
猫二が即ツッコミ。
「森の守り神の加護で育つのです。あなたたちが自然を大切にしているから、森がお礼をしたのでしょう」
精霊がふわりと微笑む。
「ふむふむ!森からのプレゼントなのです!ありがたく朝ごはんに使うのです!」
咲姫が嬉しそうに果実へ手を伸ばす。
そして、森の朝ごはんが始まる。
「うふふ、果実の甘みを活かして……『祝福の果実ポタージュ』の完成よー!」
サヨが大鍋をかき混ぜると、甘く優しい香りが庭に広がる。
「バウッ!(ボクが果実の繊維を最適化して、食感をふわふわにするワン!)」
わんわんがメカを操作し、果実の食感を絶妙に調整。
「ふにっ?甘くて優しくて、体がぽかぽかしてくるよぅ~!カンパーイ!ぴょん!」
うさちぁんは朝から盃を掲げる。
「……はぁ、朝から騒がしかったが、こういう自然の恵みは悪くねぇな」
猫二はスープをすくい、ほっと微笑む。
「森の守り神も、あなたたちの暮らしを見守っていますよ」
精霊がふわりと消え、森の奥へ帰っていった。
こうして、自然と仲間に囲まれた森の朝のサプライズは、温かな朝ごはんとともに幕を開けるのだった。
森から精霊が生まれました




