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貞操逆転世界でも俺には関係ない!〜自分らしく生きてたら、どこに行っても愛される〜  作者: ビーム


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新しい家族②

ようやく東海林家勢揃いします。


ちなみ図太い看護師さんは看護師Aと同じ人です。


読んでもらえているとわかるだけで嬉しいのでリアクションがあると嬉しいです。

病室にて、荷物をまとめて待っていると、扉をノックする音が聞こえた。


「東海林さ〜ん?入って大丈夫ですか〜?」


聞いたことのある声だ。あれだ、俺の病室の前で喧嘩していた人だ。図太い方だ。


「あ、は〜い。どうぞ〜。」


扉が開かれ、看護師が入ってくる。すっごく愛想の良い可愛らしい人だ。ニコニコしている。


「もう退院できるんですね〜!よかったですね!」


「ありがとうございます。お世話になりました。」


お礼を言うと、一瞬、看護師さんがカッと目を見開いて、ニヤッと笑った。少し怖い。さながら、計画大成功の夜⚪︎ 月君。たぶんこの人です。キ⚪︎は。LだかRだか知りませんが、多分⚪︎ラはこの人です。


そんな失礼なことを考えていると一枚の紙切れを渡された。これに触ったら、リ⚪︎ークが見えるのだろうか。おっと、妄想が捗り過ぎてしまった。


「ご家族や先生とかに話しにくいことがあれば、こちらにご連絡くださいねっ?」


あー。これは、あれだ。ナンパだ。流石にわかった。だって、あなたの顔に書いてありますもん。下心が。というか、先生に話せなくて看護師に話せることなどない。ちょっとばっかし顔も良くなったし、こんなこともあるのだろう。正直に言うと、迷惑・・・ではない。こんなんなんぼあっても困りません。ねるね⚪︎ねの2の粉と同じ。俺はこれから高校1年生になる思春期真っ盛りの男なのだ。女性からの好意は何よりも嬉しい。


そんなやりとりをしていると、退院手続きを終えた母さんと長谷川先生が病室へと迎えにきた。

看護師は焦り始めている。うん。なんかだいたい想像つくよ。見つかってはいけなかったんだよね?でももう観念しなさい。顔に書いてある下心を消さない限りは、この部屋から無事には出られません。

すると長谷川先生が抑揚のない声で看護師に問いかける。


「ここで何をしているの?」


「あ、あの、そのですね。な、ナースコールがあったので。はい。ね?そうよね?」


押してません。目配せされても困ります。だって、手続きは30分くらいなものなので。すみません。俺はあなたを助けられない。なぜなら、目の前の二人からピキピキと音が聞こえているので。世間知らずの子供にもわかります。どちらにつくべきか。こういうのは、勝ち馬に乗るべきなんです。そう。


母さんは笑顔のままだが、目は笑っていない。表情を崩さず、俺の方に歩み寄り、俺の手にある紙をさっと奪う。そして、中身も見ずに粉々に破いた。


「行きましょう?優くん。」


そのまま俺の手を引いて病室から連れ出す。長谷川先生はその高い身長から看護師にをゴミを見るような視線で見下ろした後、すぐに振り返り、俺と母さんの後ろについてくる。

病室には看護師が取り残されているが、そのまま扉が閉じる。3人で精神病棟の長めの廊下を歩いていると病室の方から叫び声が聞こえた。


「ど お” じ で だ よ お”ぉぉぉぉ!!!」


あ、やっぱあの看護師あれだ。土壇場で人生逆転するタイプの夜⚪︎ 月だ。計画性がないタイプの。キンキンに冷えたビールの人。明日から地下労働かもな。うん。違いない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


病院の正面玄関に出た。ここまで歩きながら通院についての説明を受けた。週に1度、先生とのカウンセリングと治療を受けることになった。先生は週2で治療とカウンセリングを分ける提案をしてきたが、母さんが即却下した。二人は仲が悪いのだろうか?互いを見る目が医者と患者の親御には見えない。


「通院の際はお一人でいらっしゃってくださいね?送迎もつけますから」


「いえ。結構です。優くんと私の2人できます。」


「カウンセリングは親御さんもいないところでやらないとダメなのですよ。優くんのためですよ?」


「いいえ。生活に慣れるまでは、しばらくは私とずっと一緒にいるので。ね?優くん?」


話振るのやめてくれ。もうどっちでもいいから。もう心が疲れたよ。母さん、それ以上は俺の精神にストレスがかかって、通院回数が増えちゃうよ?


不毛なやりとりが終わり、結果的に病院には2人で行き、カウンセリングの際は母さんが席を外すと言うところに落ち着いた。

うちの母さんは少し過保護すぎやしないだろうか?もう高校生になる男だぞ??前の世界の母であれば、「門限守るならなんでもいいよ。」くらいなものだ。俺も自由にしてくれるのはありがたかったし、母からの俺への信用だとも受け取っていた。

まあ。自殺未遂をした上に記憶がなくなった息子が心配なのは当たり前か。これから新しい母さんにも信用してもらえるように頑張ろう。


母さんと車へ向かう。男性患者専用の駐車場は入り口から一番近いところにあるようだ。

待てよ。男性患者専用の駐車場とはなんぞや。普通、お年寄りや体の不自由な人や妊婦に用意すべきじゃない?変だろ絶対。異世界だと理解はしているが、病院の中は前の世界と違いはなかったし、前の世界とそこまで大きく変わらないんじゃないかと思っていた。が、俺の常識は通用しないかもしれないとこの時感じた。


しかし、男性患者専用の駐車場には車が一台だけ。少なくないだろうか?男性という大きな括りの専用駐車場に車一台とは。なんたる土地の無駄遣い。みんなに止めさせてやれよ。と思う。

あれ?一台だけってことは、あれが母さんの車!?明らかに高級な外車。俺は車には詳しくないが、高いのだけはわかる。びっかびかに光る赤のスポーツカー。薄々感じてはいたが、新しい家族って金持ちなのだろう。

乗ったこともないような高級車に緊張しながら乗り込む。


辺りは暗くなり始めている。道路は結構混雑している。さしずめ退勤ラッシュといったところか。


「母さんって、お金持ちなんだね・・・。」


「まあ、そうね〜。会社を立ち上げてからは、お金に困ったことはないわね〜。」


「え。母さんって、社長なの??」


「そうよ〜。ほら、あのビルわかる?あれが会社よ。」


「ええ!すごっ!あれが!?」


母さんはまた露骨ににやにやして鼻歌を歌い始めた。わかりやすい。

いやしかし、本当にすごい。この街はビルが立ち並んでいるが、その中でも目立つ高層ビルだ。

ちょっとした金持ちじゃ済まないのだろう。調べたら顔出てくるタイプの社長だ。

いやはや、ドストライクな美人な母で家は大金持ち。異世界転生らしくなってきた!素直に嬉しい。別に物欲はそこまでないが、お金なんてなんぼあってもいいですからね。ベルマークと一緒ですわ。


「娘たちには連絡入れてあるから、あなたを待ち侘びているわよ〜!ふふんっ」


「歓迎してくれるなら、嬉しいよ」


「優くんの状況も言ってあるから、そんなに心配しないで。あの子たちは落ち込んでいたけれどね。でも、今の素敵な優くんを見たらきっと驚くわよ〜。」


そうか、よかった。この母さんの子供であれば、きっと優しい人達だろう。俺が病院に運ばれて、弱った母さんの背中を支えてくれたとも聞いた。


家族の話をしていると、母さんの会社のすぐ近くにあるマンションの駐車場に到着した。

これまた、高層マンションだ。かつての俺が入ったこともないようなタワーマンション。ワクワクした。エントランスには受付のような人がいる。コンシェルジュというらしい。なんだそれ。洋菓子みたいな名前。

エレベーターに乗る。中層階あたりで降りる。また別のエレベーターにカードをかざして乗り換える。初めてだ。世の中には知らないことばかりだ。

そして、最上階で降りる。


「ついたわよ。そんなにキョロキョロしてどうしたの?」


俺は田舎者なのだ。キョロキョロするなという方が酷だ。当たり前だが、俺が泊まったことのあるどんなホテルよりもすごい。ワクワクが止まらない。


「ほら、入るわよ〜」


母さんが玄関を開ける。緊張が急激に高まる。今から俺の新しい家族に会う。


「ただいま〜!」

「「「おかえり〜」」」


3人の声が聞こえた。

すると、奥にあるリビングからと騒がしい音が聞こえてくる。

ガンッ!ダダンッ!ドドド!

小学生くらいの1人の女の子が走ってこちらに向かってくる。おそらく妹。髪色は明るめの茶色。母さんと似たような髪型をしている。真似しているのだろか?前髪は可愛らしいピンで止まっている。

走ってきた勢いのまま「バフっ!」と母さんに飛び込んだ。


「明(めい)ちゃんただいまっ♪」


「ママ〜〜!!!おかえり〜!!」


明というらしい。名前にあった活発な子に見える。可愛い。これが妹という生き物なのか。追いかけて捕まえてわちゃわちゃにしてやりたい。おっと。いかん。


明は母さんに抱きつきながら、俺の方を横目でちらちら見ている。長いまつげだ。まるでお人形のよう。


「・・・お、おかえり。お、お兄様。」


お、お、お兄様!?お兄様と呼ばれてるの?悪くない。アリだ。これはアリか無しかでいうならば、優勝だ。え?アリか無しかで言えてない?ええい。だまれだまれ。優勝したのだ私は。

が、距離感を感じるのは事実だ。辿々しく発せられた妹の挨拶は、どこか俺の機嫌を探っているような様子だ。これはいただけない。俺はわちゃわちゃしたいのだ。どうしても。しかし、これでは無理だ。あくまで、双方合意の上でのキャッキャウフフしたいのだ。わちゃわちゃされる妹が真顔なのは嫌だ。


これが以前の俺と妹の距離感だったのだろう。末っ子の彼女が兄の顔色を伺いながら生きてきたなど想像したくない。家とは、家族とは心が休まる場所のはずだ。そうあるべきだ。

よし。ここはお兄ちゃんである俺が歩み寄るべきだ。決めたぞ。将来的には「今日は一緒に寝よう?お兄ちゃん」と言わせる。目指せ全国制覇である。


「ただいま。明ちゃん。そしてはじめまして。お兄ちゃん色々忘れちゃっているけど、仲良くできると嬉しいな。」


明はすごい顔をしている。口を開けたまま、瞬きすらしない。ああそうか。これが呆然というのか。豆鉄砲をくらった顔とはこのことか。今の挨拶でこのリアクションだ。おそらく碌にコミュニケーションをとってこなかったのだろう。これは全国制覇までの道のりは険しい。が、何事も一歩目からだ。


「あら。かたまっちゃたわね笑 まあ、無理もないわ笑 さっ!お姉ちゃんたちにも挨拶しましょ!」


母に連れられリビングに入る。まず驚いたのは、見たこともないほど大きい窓ガラス。これは窓と言っていいのだろうか?否、これは壁である。壁ガラスだ。今度は俺が豆鉄砲を喰らった。

固まっていると、窓ガラスに釘付けになっている俺の死角になっていたリビングの入り口のすぐ右側にあるオープンキッチンに2人の美女がいた。


1人は髪色がピンクでロングのお姉さん。タンクトップ(キャミソール?)にショートパンツ。首元のゆるい格好をしているため、胸元に目がいってしまう。っっくう。最高だ。

顔立ちは母さんに結構似ていると思う。母さんが可愛さ4綺麗さ6とした場合、可愛さ6綺麗さ4といったところか?

1人は黒髪ロングの女子高生。なんでわかるかって?制服を着ているからだ。ブレザー可愛い。

母さんの面影はあるが、そこまで似ているわけでもない。綺麗さ成分マシマシって感じ。いかにもクールな清楚系お嬢様って感じ。クラスメイトだったらきっと高嶺の花だ。


「おかえりなさい。優もママも疲れているでしょ?ご飯できるまで待っててね〜」


「あら、ありがとね〜。南(みな)ちゃん」


ピンクお姉さんは南というのか。とても自然に声をかけてくれた。気を遣ってくれているのだろう。なんて優しい人なんだ。よし。きっと俺が甲子園に連れて行くよ。バスケ部だけど。


「ほら司(つかさ)ちゃん!優君に挨拶して!」


「・・・。おかえり」


うん。こちらは明らかに壁があります。家族とは思えないほど冷ややかな感じ。


妹の様子を見た後だからわかる。俺が悪いんだろう。だって、母さんも母さんと呼ぶだけで喜ぶのだ。俺はもう気づいている。以前の俺が相当嫌なやつだったことを。母は目覚めた俺を見て泣いていた。その母を彼女たちが支えていた。では、俺は?彼女たちの家族としての自覚はあったのだろうか?

おそらくなかったのだろう。なぜなら、自殺を図ったのだから。それは、支え合っている彼女たちに対する冒涜である。決して許されないことだ。


贖罪というわけではないが、これからは彼女たちに報いよう。家族の一員として認められるように努めよう。

今の俺にできることはきちんと謝罪をすることだ。母さんにしたように。


「ただいま。そして、初めまして。心配かけてごめんなさい。今は、お姉ちゃん達の記憶も無くなっているけれど、これから仲良くしてくれると嬉しいです。」


「「っっっっっっ!!!」」


あ、やっぱ姉妹だ。明と同じ顔だ。そう。これを呆然というのだ。豆鉄砲を以下略。

母さんは楽しそうにくすくすと口元を隠すように笑っている。明も母さんの顔を見て嬉しいのか、先ほどより柔らかい表情だ。

うむ。おそらくこれは悪い空気ではない。彼女達からは言葉が返ってこないが問題ないだろう。ちょっとびっくりしたよね。きれいなジャ⚪︎アンみたいなものだと思ってくれ。


あっ!なんか焦げてる匂いするけどだいじょうぶ?


キャラクターのイメージはできていても名前とか考えるのはやっぱ時間かかりますね。でも、すごく楽しめました。


キャラクター紹介

●東海林 南 東海林家の長女(20才)。春から大学3年生。身長159cm。ピンクのロングヘア。Gカップ(東海林家のDNA)。大らかな性格。ゆるふわな感じ。お酒が好き。読み方はみなみ。通称みなちゃん。

●東海林 司 東海林家の次女(16才)。春から高校2年生。身長162cm。黒髪ロング。Eカップ(成長中)。クールな性格。孤高のお嬢様みたいな感じ。

●東海林 明 東海林家の末っ子(8才)。春から小学3年生。身長は125cm(成長中)。明るい茶色のミディアムヘア。小学生らしい活発な子。人見知りでもある。懐くとすごく甘えてくる。


ちなみに母親である直は39才。見た目は20代後半。

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