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第43話 やんのかー!

サーカスのことすっかり忘れてた!


ひとまず噴水広場まで行って、まだピエロがいるか確認しなくちゃ。


ぴゅーと屋根を伝って広場までやって来たけれど、ピエロはいない。


噴水前のベンチに寝転ぶコトラさんを発見する。


「コトラさん、コトラさん!ピエロは?サーカスは?もう終わっちゃったの?」


いてもたってもいられなくて、コトラさんをガクガクと揺さぶる。


「わーオヴィーやーめーろー。」


「わわごめんなさい。」


ぱっとコトラさんから手を放す。


「いきなり何だよオヴィ。」


「コトラさんピエロはどこ?私、サーカス見に行くの忘れてたの。もう街を離れちゃった?」


「サーカスぅ?この前見に行ったんじゃないのかー?」


「あの後ちょっと色々あって忙しくて。あっ!そうだ!もう林の皆といがみ合わなくてもいいんだよ!」


「ほーん。そかそか。」


「うう、もっと興味もってようーーー!!」


「あー、サーカスならまだ街にいるんじゃね。屋根の上からテントがちょろっと見えるぜ。ピエロがここに来てたのは2、3日くらいだったなー。」


「そうなのー?」


私は急いで近くの建物の屋根へ上った。


「本当だー!」


遠く、街の端の方に赤いテントの頭が見えた。


「コトラさん、まだあったよー!」


「だろー?」


たっと屋根から下りて、コトラさんのもとへ戻る。


「今行ったらやってるかな?」


わくわく、うずうずしながらコトラさんに尋ねる。


「夜だからやってねんじゃねぇか?まあ昼間は確実にやってんぜ。人間達が感想言ってたからな。」


「ええ、なんてなんて?」


「あー、凄いとか?」


ガクッと気が抜けてしまう。


「それじゃあ全然分かんないよー!」


「まあ明日行ってみりゃいいじゃねぇか。それより俺は寝るぞー。オヴィもここで寝てくか?」


「うん!起きたらすぐに行けるようにね!」


ベンチの上でふたりともくるりと丸くなり、くっついて寝た。



誰かが私の背中を撫でている。


「むにゃむにゃ、いま寝てるからー。」


それでもなお、耳の後ろを撫でられ、しまいには鼻をつんっと触られる。


「こらー。今寝てるって言ってるでしょー。」


むっとして目を覚ますと、目の前にピエロの顔がっ!


「ぎぃやぁー!?」


驚いてひっくり返るが、さっと体勢を立て直す。


いつまでも甘ちゃんオヴィじゃないぞ!


「やんのか、やんのか!」


逆毛をたてて、背中を丸め横にステップを踏む。


それを見たピエロはニッコリと笑った。


「ひぃぃ嘘ですー。やりません。降参しますぅ。」


ピエロはもう一度私を撫でると、私から離れていった。


近くで見ると、ピエロってめちゃ怖いんだね。


ピエロは噴水の前で大きな玉に乗り、その上で逆立ちになったり、宙返りをしたりしはじめた。


「すっごーーい!!」


いつの間にかピエロの前に人だかりが出来る。


ピエロのそばでは帽子を被った少年がバイオリンで軽快な音楽を奏でている。


するとその少年が、演奏の手を止めて人だかりに向かって声を張りあげた。


「公演は残り2日だよっ!ボボッドサーカスを観れるのは今日を合わせてあと2回だよー!今観なきゃ損だよーー!」


何だってー!あと2回!?こうしちゃいられないよー!サーカスに行く前に、妖精さん達も誘ってあげなくっちゃ!


「今日は忙しくなるぞーー!」


いやっほーーーい!


たったかと全速力で祭壇へ向かった。





お読み頂きありがとうございました。

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