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男女比偏極社会  作者: 綾汰


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第15話 夜の余韻

ベッドの上でくつろいでいると、

美夏課長と橋本さんからの連絡が来ていた。


「二人の散歩を邪魔してしまってごめんなさい」


美夏課長は何らかの負い目を感じているようだ。


「大丈夫ですよ。よかったら今度一緒にジョギングしましょう!」


美夏課長に返事を送った。

美夏課長が責任を感じる必要はない。


橋本さんのメッセージは「明日楽しみですね!」だった。

彼女とのデートを想像すると、心が浮つく。


「そうですね! いっぱい食べましょう」


彼女への返信を終えると、野々花さんにメッセージを送る。


「今日は楽しかったです。ありがとうございました」


野々花さんからの返事がすぐ来る。


「今日は本当に楽しかったです! また行きましょうね!」


返信を終えて、配信サイトで小百合さんや

ほかの投稿者の動画を見る。


たくさんの競合相手がいる中で、

フォロワーが数十万人いる小百合さんの実力は相当なものだろう。

これからも上昇を続けるに違いない。


そして、小百合さんはほかの動画配信者とも

積極的にコラボをしているようだ。


(私が配信したらどうなるのだろうか)


私がよく読むラノベのテーマでは、

主人公が配信活動を行い、世間を揺るがせるほどの活躍をする

というストーリーはありがちだ。


ちょうど私が最近読んだラノベでは、

登場人物の一人が実は配信者だったなどという展開がある。

どれもワクワクするようなものばかりだった。


(今度小百合さんに聞いてみようか)


小百合さんの笑顔が、なぜか頭から離れなかった。


ピンッ!


通知音が鳴ったので、届いたメッセージを見てみる。

橋本さんからだ。


「はい! いっぱい食べます!」


口いっぱいに食べ物を詰めてもぐもぐしている

猫のスタンプも送られてくる。


橋本さんの明るいところが好きだ。


「橋本さんはどの部位がお好きなんですか?」


「私はタンとカルビです!」


「いいですね。私もタンが好きです」


「そうなんですね! 一緒ですね!」


彼女の愛嬌のあるところが好きだ。


「途中でお腹がいっぱいになったらよろしくお願いします!」


彼女の正直なところが好きだ。


「まかせてください」


「はい!」


彼女のことが好きだということを

うまく隠せるか心配だ。


私の前にはたくさんの壁がある。

全部自分で作った壁だ。


彼女の明るさに照らされて、その壁が見える。


「ではおやすみなさい!」


「はい。おやすみなさい」


彼女とのメッセージを終えた。

明日のデートで彼女と自分に向き合おう。


美夏課長のメッセージも来ていた。


「いいわね。いつもあの時間帯で走っているわ」


「ではその時間で」


「ええ」


(課長の文面はいつも通りなのに、どこか距離を感じた)


「はい。また会社で」


「˃ -˂」


(みんな優しい。嬉しいはずなのに、胸の奥が少しだけざわつく)


美夏課長とのメッセージを終えて、眠りについた。

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