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万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第3章 王都前の騒動編
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暗殺者との戦い リア編

リア視点です




 ケータに指示されると同時にシオと呼ばれた襲撃者に肉薄し双剣で攻撃する。それは全て避けられたが、シオとケータの間の位置を取れた。そのまま何度も真正面から攻撃をしてケータ達との距離を離した、これが目的だったのだ

 ある程度、シオが仲間の援護が出来ない距離まで行くと、今まで受けてしかいなかったシオも仕掛けて来た


(やる気満々ですね)


 迫る刃を防ぎながら敵の分析をする。相手の武器は双剣、見た目は小柄でパワーは無いだろうがその分攻撃の一つ一つがまともに受けると致命傷のものばかりで油断出来ない。更に小柄という事は小回りが効くという事で身軽な装備も相まってか動きが素早い

 同じ双剣使いのアレックスとは違ったタイプだ


(双剣使いとやるのは二度目ですね・・・、同じ武器を使うのでしたら技を吸収させてもらいましょう)


「行きますよ、シオさん」


「どこからでも来るといい」


「それでは遠慮なく」


 瞬動を使い弧を描くように近づき背を取り、死角から剣を振るう。こちらを見ずに片手間で防がれたため少し距離を取る。こちらの動きが見えてたのか、それとも予測か。どちらにしてもこの子を倒すのは簡単ではないようです

 再度、様々な角度から攻撃を仕掛けるもその全てを防がれ躱される


「その程度?」


(安い挑発です、こんなのには乗りませんよ)


 シオからの煽りに反応はせずにどう攻めるかを思案する。そんな私を見て、挑発をしても無駄と分かったのかそれ以上の煽りは無かった。観察眼や判断力が良いですね、頭が回る相手を出し抜くにはどうしましょうか

 別段攻めれない訳ではない。対処されるかどうかは兎も角、今メイド服の無限収納にはナイフ50本、両手剣がある。迷宮から出た後にケータから譲って貰った物である。これを使うのを選択肢に入れれば確実に1発は相手に届かせる自信はある。しかしここで手の内を見せるのも悪手に感じる。出し惜しみをしないでおくか、勘を信じるか、非常に悩ましい

 それに感知したテイマーの姿が見えないのだ、おそらく森の中に残っている反応がそうだと思うがいつ出てくるか分からない状況というのは非常に動きづらいのです


(さっきから森に背中を向けたりしてますが攻撃してくる気配は一向に無いですね・・・)


 そうなると、この事は頭の片隅に置いといて目の前の敵に集中するのがベストでしょうか


「戦いの最中に考え事とは随分と余裕ですね」


「そうでもないよ?躱すので一杯だから」


「そうですか、ならこのまま終わらせましょうか」


 ビキキッ


 シオの両眼が獣目に変わり、背中から炎の翼が生えると同時に炎を纏った羽が放たれる


(この距離じゃ避けることは出来ない・・・か)


 致命傷だけ避けて、とも考えたが炎によるダメージも看過できない。痛覚を無くせば可能だが、後に控えてるであろうテイマーとの戦いのために体力は温存しておきたい

 となれば、やる事は一つ


「全部切り落とす」


 双剣を仕舞ってナイフを取り出し、迫る羽を次々と切り落としていく。途中炎で刃が駄目になったりしたので、その都度新しいナイフを取り出して凌ぎきる事が出来た

 そのままナイフを四本、シオの眼、心臓、肩、太ももを狙い投擲する

 シオは翼でナイフを薙ぎ払いこちらに弾き返す。それを全部キャッチし距離を取る。手元のナイフを見ると炎の熱で刃が溶けていたナイフがあり苦笑する


「その炎の翼凄いね、ナイフが溶ける程の熱量を持ってるなんて・・・。それにシオさんって獣人だったんですね」


「あなたと違い、紛い物ですけどね」


 紛い物?どういうこと、と聞く前にこの戦場に笛が鳴り響いた。その笛にシオの意識が一瞬逸れたのを見逃さずに双剣を取り出し攻撃をする。シオは反応が送れたが、後ろへ飛んで避けて炎の羽を放つ。今度は距離があったため、羽を落とすこと無く避ける

 シオが着地した時、その白い頬に赤い血が垂れる。どうやらかすり傷一つは与えられたようですね


「お姉さん、名前は?」


「リア・スプラウド。よろしく、でいいのかな?シオさん」


「覚えました。リア、またお会い出来たらいいですね」


 お互いに名前を呼び合い、そして出方を伺う。さっきの笛はケータと戦っている相手の方から聞こえたもので、何かの合図かなんかだろう。何の、かは分かりませんけどね


「敵としてじゃなければ歓迎ですよ」


「それは叶わないですね、会う時は必ず敵でしょうから。では私はここで失礼します」


「逃がすと思う?」


「いいえ、逃げさせてもらいますよ」


 どうやら撤退の合図だったらしく、周りを見れば盗賊も居なくケータの方の敵も撤退しようとしている。シオはケータと戦っている相手と合流しようとしていると予想し、シオを止めようと試みるがその前に、先程とは比べ物にならない量の羽が私とケータへ向けて放たれた。この量を切り落とすのも避けるのも難しく、仕方無く両手剣を出してその大きな刃を盾にし身を隠し羽を防ぐが、防ぎきれず体の各部に切り傷が出来てしまう


「リア、大丈夫か」


「かすり傷程度なので問題ありません。ありがとうございますご主人様」


 ケータが魔力を使って出来る魔力障壁を片手に展開し羽を防ぎながら私と合流をする


「隊長、無事ですか」


「あぁ、少しダメージを貰った程度だ、すぐ治る。盗賊とテイマーを回収して撤退するぞ」


「り、では予定通りテイマー達のを放出します」


 ドドドドドドド


 今度はシオが笛を鳴らすと、大きな地響きがなりなが様々な()()()がこの戦場に現れた

 まさか、テイマーの扱う動物が全て魔物とは思いませんでした。そこらの盗賊が出来るような事ではないので、シオの仲間でしょうか。どのみち魔物を従えられるなんて事は相当な実力者、厄介な事この上ないです

 魔物達に気を逸らしている間にシオ達は撤退しており、追撃も無理だと悟る

 さて、第二ラウンド開始ですかね

12/19 矛盾点の修正

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