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万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第3章 王都前の騒動編
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武器の新調

 ゴトッ


 ガイアスの前に、重さを主張するかのような音を立てながら、机にそれは置かれた。そう、ドラゴイーターである

 ガイアスに武器を作ってもらうためにここへ来たが、只の武器を作ってもらうつもりは無い。ドラゴイーターに搭載されているカートリッジシステム、これを俺が複製し武器に組み込んで欲しいのである


「ほぅ、ドラゴイーターか。随分とレアな剣を持ってるじゃないか」


「借り物だけどな。ガイアスにはこれと同じような武器を作って欲しいんだ」


「なるほど、この剣に付けるには不合理的に見えるこれを再現して欲しいのか」


「察しが良くて助かるよ。カートリッジシステムというんだがこれが組み込まれた武器を使いたいんだ」


「それはいいけどよ、このカートリッジシステムとやらを付けるならこの機能をばらしてでも解析したいんだが?」


 確かにこの機能を搭載するなら分解したいというのも分かる。ガイアスが聞いているのはこの剣が借り物ならどうするんだという事だろう


「それについては問題ない。俺のスキルで剣の複製品を作るからそれを使ってくれ」


 複製を使えばドラゴイーターを複製することが出来るからそれをガイアスに渡せば解析も可能だろう。最悪本物を分解して復元するのも手だがこれは最終手段にしておこう

 早速、ドラゴイーターを対象にして複製スキルを使用する。机に置いていたドラゴイーターが発光しその隣に光が集まっていく。やがて光はドラゴイーターの形になり、光が収まるとそこには寸分違わずのドラゴイーターが一つ出来ていた


「無事に複製出来たな、出来るものに制限があるらしかったから心配だったけど、これなら問題なさそうだ。ガイアスはこれでいいか?」


「問題ない、これがあればカートリッジシステムの解析も出来るし武器も作れそうだ。時間としては・・・一月は貰いたいな」


 一月か・・・、正直無理だと分かっていても三日後には欲しかったのは否めないが、武器を作るのに時間が掛からないはずもない、それどころか未知の機能まで注文したのでは一月でも十分早すぎるほどに思える

 さて、個人的には武器を一つ新調したいところだがどうするかな


「時間についてはそれで問題ない。そうだな・・・それぐらいの時期になったらまた来るから。ただそれまでの繋ぎに一つ店売りの剣が欲しいんだが」


「了解だ、剣はロングソードでもいいか?」


「問題ない、どうせどの武器も使えるから」


「どの武器も・・・?まぁいい、ならこれを持っていけ」


 ガイアスが棚から一振りの剣を取り出し持ってきたのは、ごくありふれたロングソードだった。鑑定を使わなければ一般人はそう思うだろう。しかし能力を見るとそうは思えない代物であった


 ロングソード Lv.1

 製作者 ガイアス

 能力 使用者の魔力を消費し強度を上げることが出来る

 潜在 B


 能力はあまりパッとしないかもしれないが潜在が二番目に高いBのためこの剣にはまだ何か能力がありそうであった。ガイアスから剣を受け取り何もない空間で素振りをすると意外とすぐに手に馴染む感覚がした


「これいいな、いくらで売ってくれるんだ?」


「今はいらん、新しく剣が出来たときに纏めて払ってもらう」


「ん、了解。なら俺たちはこれで帰るよ。剣のことよろしく頼んだ」


「おう任された」


 ガイアスから受け取ったロングソードを無限収納に仕舞い俺たちは店を出る。護衛依頼までの用事はこれで済ませたのでこれからどうしようか悩む。別段用意することも無ければ宿で休んでいた方がいいだろうか、いやそうしよう


「それじゃ後は宿でゆっくりしようか」


「そうしましょうか」


「異論はないのじゃ」


 リアとファニにそれを話すとすぐに賛同を得られたため商業区を後にしフツフツ亭への帰路に着いた。その間で再度鳥串を20本購入したのは蛇足だろうか。ちなみに2:9:9であった。何の数字かは明言しないが恐ろしい胃袋だと思うのは必然であった


 ーーー


 そして依頼当日。俺たちは集合場所である門の前に集まっていた。依頼主でもあるランバット商会の商人たちはアレックスと護衛の打ち合わせをしている。その話し合いに俺も参加した方がいいのだが面倒くさいのでパスした。アレックスも任せてくださいと言っていたので大丈夫だろう


「商会の馬車は全部で五つか、結構多いな。俺達だけで足りるのか?」


「案外何とかなるもんだぞ。馬車の数が多いからといって護衛を増やしすぎると今度は連携が取れなくなるからな。正直パーティー二組のほうが何かとやりやすいんだ」


 ランバット商会の馬車を眺め呟いた事に答えてくれたのは銀狼のロウ。金色の髪や人懐っこそうな顔をした銀狼のメンバーである。身長も俺と同じくらいで同級生みたいな感覚がするため非常に話しやすい人物である。そういう点ではクラスの学級委員長というのはロウには合っているかもしれない、そのためかロウは瀬戸大樹に似た印象を持った。そういえばあいつらは今何しているのだろうか?


「そうそう、パーティーが多いと本当に面倒事が多いんだよ」


「・・・(コクコク)」 


 クラスメイトのことが一瞬頭に浮かんだが、ロウに続いてリン、ミミもやってきてそれは頭の片隅へと消えた。


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