表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第1章 テラーク脱出編
7/91

出発、リアとの会話

「おや、そろそろ順番が回ってきますね」


 ディールと近頃のこの国の情勢を聞いてるうちに順番が回ってきたようだった

 ディールに付いて行く形で進むと衛兵3人がストップを掛ける

そこで止まった俺達に衛兵2人が近付いてくる


「はいすいません、ここを通るには身分証明が必要になりますが大丈夫ですか?」


「はい、私はディール。ラムバード商会の商人でしてこちらが証明書になります」


「ふむ、間違いないようだな。ではそちらは?」


 ディールに渡された証明書を確認し本物と判断した兵士がこちらを向く


「こちらの方は私の護衛です」


「そうか、よし通っていいぞ」


 すんなりと終わった。こんなんでいいのかと若干不安に思う

ディールは馬車を引き、それに並び門を潜る

 初めて見る国外の景色

 遠くの森まで続く道とその両端には草原、草原にはちらほらと見たことない生物がいる

 それを眺めていると御者席にいるディールに声を掛けられる

 

「ケータ様、ここいらの魔物は襲ってくる心配が無いので馬車に乗ってください」


「分かった」


 馬車に乗ったことを確認すると馬車が走り出す、馬車の中にはリアがおり、あまり広いスペースもないのて必然的に隣に座ることになる

 リアは隣に俺がいても無反応で、しばらく無言のままで空気が心なしか重いような感じがする

 そんな居心地の悪さに数十分耐えたとき、ディールからそろそろ森に入ることを知らされる


「俺は馬車と並ぶ形で歩いていったほうがいいか?」


 森の中だと魔物もいるだろうし万が一のため外にいたほうがいいのではないかと聞く

 だがこの森の入口付近は、定期的に魔物の間引きをテラークの兵士がやってるらしく、その心配は無かったようだ

 またしても重い空気の中で過ごすことになると知り、軽く頭を掻く

 こうなったら俺から何か話すべきだろうかと思い、いくつか質問することにした


「君はどうして奴隷に?」


「母が奴隷で……したの……で、それから……産まれた私も……必然的に奴隷になったの……です」


 こちらを向かないまま無表情で返される、人見知りなのか?


「さっきから声が掠れてるけど大丈夫?」


「は……い、問題ありま……せん」


 またもや掠れた声で返事をするが、本当に大丈夫なんだろうか

 一応リアを鑑定してみることにする


 リア・スプラウド

Lv.14

HP 190/330

MP 420/420

攻撃力 110×

防御力 80×

素早さ 80×

器用 125×

スキル HP自動回復(小)

Aスキル 隠密Lv.7 知覚加速Lv.3 感覚封印Lv.MAX 回復魔法Lv.3

称号 獣人奴隷

状態異常 {肺血病}


 鑑定してみたが気になる点がいくつかあるな

 まずステータスの×ってのはなんだろうか、そういえば俺のステータスには+があったな


〈解 ステータスには武器防具によるステータス上昇があるため+と表記されます。×の場合、なんらかの要因で本来の力を制限されている状態です〉


 なるほど、装備によって補正としてステータスに+が付くのか

 それで×の場合だと装備の何かしらのペナルティーか?

 リアの姿をもう1度見てみる。必要最低限体の一部を隠せるだけのボロ布を纏ってるだけ、下着もなにも身につけてないため、バスタオルだけを巻いてるような格好だ


(そういえば装備を鑑定すること出来るのだろうか)


 今まで人以外を鑑定してなかったことに気づき疑問に思う

 もしかしたらと思い、リアの服に鑑定を掛ける


 束縛の布

Lv.8

能力 全てのステータスにマイナス補正が掛かるが、HP自動回復(小)を得る


 これは……ボロ布に物騒な名前があったことに驚くべきなのか、能力について驚くべきなのかわからないな

更に装備にもレベルがあるとは思わなかったな


「なぁ、その服って脱いだり出来るか?」


 俺の質問に一瞬、本当に一瞬だけ感情が消えたような気がしたがすぐに戻ったため気のせいだったかもしれない

 リアはコクリと頷き、その服に手を掛け脱ごうとするが慌ててストップさせる


「待て待て!別に君の裸を見たいわけじゃない、ただ考えがあって聞いただけだ!」


 何故か俺の言葉にキョトンとされた、何故だ……

 まさか奴隷だからこういった事に逆らってはいけないとでも言われてるのか?

 流石に本人の意思を無視した行為を強要したくはない

 それは日本人として、だがそれ以上に俺が俺としてそういうのは許せないのだ

 今はそれを置いといて質問を続ける


「その服を脱いだ時に体が軽くなったりする事はあったか?」


 今度は軽く驚いたのか口を少し開けた状態で固まった

 最初見た時は、感情表現が苦手な子なのかなと思ったがそうでもないようだな

 復活したリアは首を縦に振り肯定する


「どう……して、そ……れを?」


「あぁ、君のその服に鑑定を使ったんだよ」


「っ!!?」


 何を驚いてるんだろうか、先程よりも目に見えて顔を強ばらせている

 勝手に覗いた事は悪いとら思っているが

 リアは真剣な眼差しで俺を見つめ、ボソボソと言葉を紡ぐ


「鑑定は……とても、珍……しい、から……無闇……言いふらすの……駄目」


「そうだったのか、てっきりみんな使えるようなスキルだと思ってたが……」


 聞いたところによると、鑑定は珍しいスキルで使える人物は国に1人いるかいないかだそうだ

 国によって変わるが、大体は鑑定持ちなだけで好待遇を受けるらしい

 考えてみると、皆が皆ステータスを覗けるとしたらプライバシーもなにもないよな

 プライバシーというのがこの世界にあるかは分からないが


「どうして忠告なんてしてくれたんだ?俺と君はさっきあったばかりの関係じゃないか」


「それは……」


 何故親切にしてくれたのか疑問に思うが、リアは俯き暗い顔をする

 答えを待つこと数分、そろそろしびれを切らしそうな時にようやく答えてくれた


「私の……お母さ……んが、鑑定持ちだっ……たから」


「そうか」


 リアの表情から、ろくな目に合わなかったことだけはわかる

 それゆえに返事に困り、少しそっけなく答えてしまったかもしれない

 俺はリアの頭に手を乗せ優しく撫でた


「心配してくれてありがとな」


 この子は優しい、だからこそ俺の身を案じたのだろう。そのことにお礼を言い撫でてた手を離すと、名残惜しそうな顔をして残念がっていた

 その顔を見て謎の保護欲が沸いてくる。これが娘を持つ父親の気持ちなんだろうか

 俺達は最初のように無言で隣合って座り、魔物の襲撃などに気をつけるためミニマップを発動する

 先程のような重い空気はすでになく、リアの表情もいくらか柔くなっている

 本題でもある、リアのステータスにあった{肺血病}について

 これはどんな病気なのか調べるため、俺はヘルプさん(仮)に聞くことにした


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ