招待状
遅れまして申し訳ありません。更新再開です
「合同依頼の内容はランバット商会の王都までの護衛です」
「ランバット商会?」
「あぁ、失礼しました。ケータさん達は旅人でしたから分からないでしたね。ライバット商会というのはここラタルとテルムルを中心に商売をしている商会です。主に取り扱っている商品は宝石関係ですね」
「宝石商か、となると盗賊とかが襲ってくる可能性が高いのか?」
宝石を扱う商人の護衛となると魔物よりも盗賊のほうからの護衛の意味合いが強いように感じる。宝石を狙うのなんて盗賊とかだろうし、いやカラスとかドラゴンとかなら有り得そうだが・・・
ドラゴンと思いふと横にいるファニを見る、が特に宝石という単語に反応は無いようで目を閉じていた。こいつさては寝てるな・・・?
「そうですね、ライバット商会となると襲ってくる盗賊がいる事はまず間違いないでしょう」
「そんな予想が出来るなら普通なら専属で護衛を付けるものじゃないのか?そっちのほうが一々ギルドで依頼するより安上がりだと思うんだが」
「いつもはそうなのですが、今回は事情がありまして。正確に言うとこの依頼は護衛と同時に盗賊討伐も狙った依頼なんです」
アレックスが言うには近頃ここと王都を結ぶ道に多くの盗賊が集まっているらしくその討伐をするのが目的だそうだ。盗賊が集まっている理由が不明だが放置も出来ないので早々に対処することにしたようだ。さらにこの依頼を斡旋したのはデュークだという
「王都か、ある意味ちょうどいいのかもしれないな」
「というと、あの件の返事は」
「まぁ差出人が差出人なだけに断って事を荒立てたくはないからな」
リアとともに封書についての話を進めるとアレックス達は話が見えないといった顔をしている。銀狼の皆には話してもいいのかが判断に困るな・・・
「ご主人様、彼らに話しておいた方がいいのではないでしょうか?」
「うーん・・・」
別段アレックス達は口が軽いとは思わないし、実際話してもいいような事ではあるのだが・・・
うん、話しておくか。悩むぐらいなら話しておいた方が考えなくて済む。そこ、考えるのがめんどくさくなっただけとか言わない
「とりあえず話すならデュークとやらのとこでまとめて話せばいいのではないか?」
「そうだな。アレックス、ちょっと一緒にデューク達の所へ行くのに付いて来てくれないか」
ファニからの提案に頷き銀狼達面々を誘い反応を待つ。アレックスはメンバーに確認を取る
「俺はいいぜ、誘ったのはこっちだから断る理由もないだろ」
「アレックスに従うよ」
「・・・(コクコク)」
最初から順に銀狼のメンバーにロウ、がっしりとした体つきで結構話しやすそうな顔をしている壁役。次がリン、背が高く女性的特徴である胸が大きい目のやり場に困る姐さん的な人である。最後はフードを目深に被り顔がよく見えない小柄の少女がミミ、前回もそうだが目線が下に行っているため視線が合わない、やはり人見知りなのだろうか
とりあえず決は採れたので俺たちはデュークに会うため受付に行くとそこにいるのは珍しい人物がいた。同じことを思っていたのかアレックスがその人物に声をかけた
「あれ、マリーさんが受付にいるなんて珍しいですね」
「あら、こんにちは銀狼の皆さん・・・とケータさん達もご一緒ですか」
受付に居たのはマリーさん、燃える火を連想させるような赤髪をポニーテールにし髪色と同じ眼鏡を掛けたデュークの秘書である。ちょうどデュークを呼ぶのにマリーさんに会いたかったので手間が省けた。マリーさんがここにいるのが気になったが用件を先に話しておく
「すいませんマリーさん、ギルドマスターはいますか?」
「ギルドマスターですか?確か今の時間なら上の執務室に居るはずですね、お呼びしましょうか?」
「いえ、それなら俺たちがその執務室に行ってもいいですか?ここで大っぴらに話すような事ではないので・・・」
こんなに大勢の冒険者がいる中ではさすがに話しにくい内容のためこちらからデュークの元に行くことを望む。それを聞いたマリーさんは合点がいったかのような顔をする
「あぁなるほど。ケータさん達が訪れた理由は封書の件ですか。分かりました、今からギルドマスターに話を通し・・・いえ、このまま転送で行きましょうか。話をするのはケータさん達三人と銀狼の皆様でよろしかったですか?」
「はい、それでお願いします」
マリーさんがデュークに話を通してから案内するよりそのまま直で通してもいいとの事で転送を使ってくれるそうだ。転送メンバーの確認を終えてさっそく転送スキルが発動された。毎度同じく一瞬で景色が切り替わる
目の前には、書類とにらめっこをしながらうなっているデュークがいた。デュークはすぐにこちらに気づき視線を向ける
「ん、ケータ達と銀狼じゃないか。転送なんかで来てどうしたんだ?」
「例の封書の件でお話があるそうです」
「あぁなるほど。封書の件か、分かった聞こう。とりあえずソファにでも腰かけてくれ」
マリーさんが説明するとデュークもすぐに訪問の理由に納得がいったようで座るよう勧めてきたので、ソファに全員が座った。リアも座るとは珍しいな・・・、こんな時は「奴隷ですので」と言って立つとばかり思っていた。理由はわからないが奴隷としての考え方がいい方向に変化していってるのだろうか、だとしたら結構嬉しい
そんな思いとは別に、話を始めるべくさっそく本題に入る
「デュークには例の封書・・・、ラタルの王族からの招待についての相談をしに来たんだ」
「王族、ラタル第二王子のレオ・フリュー・リラタール様からケータ達に向けて王城への招待が来たのは知っている。シノアに伝言したように俺でもこの件についてはフォローは出来ないと思ってくれ。流石に王族とやりあうことは出来ないからな・・・。それでどうするんだ?」
「まぁ今後のことを考慮すれば行くほうが良いだろうな。ちょうどよく銀狼から依頼の誘いも受けたし王都に行く用事はある」
デュークが王族からの招待状への返事はどうするのかと、それにアレックス達との合同依頼で王都に行くことを伝えると驚いた顔をされた
「なんだケータ達も盗賊討伐やってくれるのか?それなら指名依頼にしとくか、お前ら二グループなら盗賊に負けることも無いだろうし少数精鋭で行こうか」
「それでランバット商会が納得するんですか?」
「納得するだろう、なんだかんだで指名依頼にしたほうが金額的にも安いだろうしな。それで一つケータ達に決めて欲しいことがあるんだが」
デュークがこちらを見ながら何か決めて欲しい事があるという。心当たりがないのでデュークの言葉を待つ
「そう、お前たちに決めてもらいたいのは他でもない・・・」
デュークが何やら溜めを入れること数分。いや、長いよ、早く言えよ、決め顔しなくてもいいから・・・
催促の視線を送る(睨みつける)とデュークは少し怯みながらも、話を続けた
「そう、お前たちに決めてもらいたいのは・・・、チーム名だ!!!!!」
そういえば決めてなかったな・・・




