↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第2章 ラタル入国・冒険者活動編
52/91

リア先生の精霊講座

「おかえりなさいませご主人様」


「ただいま、ファニは寝てるのか」


「暇だから寝るとのことです」


 散策から帰ってきた俺を出迎えてくれたリアが俺の不在中に作っていたスープを渡してくれる。料理道具や材料はメイド服の至る所にある無限収納に用意していたようだ。こうして考えると無限収納っていうのは便利すぎる、このスキルを取得していれば人生勝ち組じゃないだろうか

 ファニはどうやら暇を持て余してたそうで、その結果退屈に耐えきれず寝たようだ。いくらリアが見張り出来ると言ってもこのドラゴンは呑気すぎやしないだろうか?

 地面に腰を下ろしてリアから貰ったスープをいただく。見た目はシチューのように見えるのにミネストローネに近い味がするのが不思議だ。別にリアが料理が下手な訳ではない、むしろこの世界ではこれが美味い料理と言えるだろう。おそらく俺自身が元いた世界での食べ物の知識があるのが災いしてこの世界の料理に違和感を感じているのだ。もしもリア達が俺の世界の料理を食べたら同じように感じるだろう


「先ほど大きな音が聞こえましたが何だったのですか?」


「俺が知ってると思う?」


「ファニが『どうせケータが何かやらかしたんだろう』と言ってましたので。失礼ながら私も同意見でしたが」


 リアとファニは音の元凶が俺だと予想していたようで、だからこんなに寛いでいるのか……

 間違いではないが俺がトラブルメーカーに思われていないかが心配だ


「誰かは分からないけど俺たちを監視してる奴がいるみたいだ。何か小人みたいなのを中継して見ていたんだと思うがそれが情報漏洩を避けて自爆したんだよ」


「それは恐らく精霊術でしょうね。しかも自爆なんてすると言うとかなり高位の精霊術かもしれません」


「精霊術?」


「はい、まず精霊術と言うのは世界中ほぼ至る所に存在する精霊の力を借りる術式魔法です。精霊というのは魔法と同じ様々な属性があるのですが自爆となると火属性の精霊だったのでしょう。それでこの精霊は使用者と感覚を共有することが出来てよく監視や偵察に使われます」


「何故自爆で高位と分かるんだ?」


「精霊は感覚と共有することが出来ると言いましたよね。それは痛覚といったものも全て共有してるということになるんです。ですので精霊自身がダメージを受けるとそれが使用者にも反動として返ってくるんです」


 つまり痛覚のフィードバックをする欠点があるということか。なら何故自爆をしたのか益々理解出来ない。自爆なんてそれこそ尋常ではない痛みがフィードバックするはずだ

 リアは疑問を浮かべる俺に構わず説明を続ける


「ここで高位の精霊術となるのが精霊の自立行動です。自立行動はその通り自分で考えて行動する、つまり精霊が意思を持っているのです」


「高位じゃなければ精霊は意思を持たないのか?」


「全ての精霊に意思はありますよ。ただし精霊術を使用している時は、簡単に言えば使用者に精霊が体を貸しているようなものなのでそこには貸したという意思しかありません。ですから精霊が術中にどんな使い方をされようがそこに精霊の意思は無く、あるのは使用者の意思だけです。それに精霊は術中に体を無くしても死んだことにならずしばらく経つと復活します」


 一般的な精霊術は精霊の体を借りて、使用者の意思で行動している。そこには精霊の意思はないから自立行動は無いということか


「なら尚更高位の精霊術と他の精霊術は何が違うんだ?全ての精霊に意思があるなら自立行動の有無以外に違いが無いということになるがその自立行動をどうやってしているのか疑問が残る」


「高位の精霊術では、精霊が使用者に体を貸すのでは無く感覚だけを共有し尚且つ使用者の命令に従い自立行動をするのです。更に感覚も一部だけ共有、非共有することも可能です。精霊の行動一つ一つ全てに精霊の意思が存在しています」


「だから自爆をすると高位の精霊術と推測できる訳か」


 ようやく理解出来た。自爆なんていう自傷行為をその痛みのフィードバックを好き好んで受けるやつはいない。するとしたら痛覚を非共有にできる高位の精霊術となる


「しかし俺達を監視してるやつは誰だろうな。何の目的でしてるのやら」


「そこまでは私も分かりませんね、可能性としてはラミアさんでしょうか」


 監視要因として考えられるのはラミア、というリアの意見は俺の予想と同じだ

 今回のような監視されている気配は実はラミアと行動を共にしてから感じていた。偶然と言えばその通りかもしれないが可能性としてラミアを挙げるのも自然だろう


(目覚めたラミアをラタルに送り返して何が出るのやら……、藪から蛇が出ないように祈るしかないな)


 何も起きないことを心の中で願いながらも騒動の予感を感じられずにはいられないケータであった



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。