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万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第2章 ラタル入国・冒険者活動編
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魔族について

 砂時計の砂が落ちきったのを確認し見張りの交代をするため寝ているファニの体を揺すって起こす


「ファニ、交代の時間だ起きろ」


 ユサユサ


「んー、あと3光年……」


 ゴスッ


「にゃっ!?」


 堪らずチョップをかましてやった


「うー、もう少し優しく起こしてくれてもいいと思うのじゃ」


「いいから起きろ、それと俺はちゃんと優しく起こしたぞ」


 最初だけだがな

 目を覚ましたファニは起き上がり軽く体を伸ばすとリアと交代する。1人ずつの交代にしているため俺は見張り続行だ

 焚き火にトレントの木を追加して燃焼させるとそこにファニが手を近づけた


「寒いのか?」


「寒くは……ないのじゃが暖かくもないの」


 寝起きというのもあって体が冷えたのだろうか


「ところでケータよ」


「なんだ?」


「お主先程スキルを取得しておったようじゃの」


「それがどうした」


 ファニの遠回しな話題に疑問符が浮かぶ。思わせぶりな言い方が好きなやつだな


「丁度いいタイミングじゃからお主の気になる万能適正について少し教えてやろう」


「これまた唐突だな、何が良いタイミングだよ」


「万能適正の説明の例として挙げるのに先ほどのスキル取得が分かりやすいということじゃよ」


 ファニはそのまま説明を続ける


「万能適正の一部の能力には全てのスキルを取得出来るというのがあるのじゃ」


 全てのスキルの取得と言われ、スキルを取得するには何か制限があるのかと疑問が浮かぶ

 今までを振り返るとヘルプ先生に助けてもらった時もあったが何かしら条件を満たせば取得出来ると思っていたのだが


「それは違うの。お主は気にならなかったかの?お主と他の人間とのスキル取得数の差に」


 アルフレッドやリア、ラミアなどのスキルを見て少ないなとは思っていたがそういうものだとその場では納得していたが確かに気にはなっていた


「人間に限らずどんな者にもスキルを取得出来るものは限られているのじゃよ」


「制限があるのか?」


 制限にしてもどんな制限なのだろうか、やはり数か?


「確かに数だと思うだろうが正解は違う。まぁ正解という正解もないがの」


「意味が分からん…」


「スキルにはスキルルートというのがあっての、スキルを取得する度取得出来るスキルが減っていくのじゃよ」


 ファニの話を纏めると

 二つ目までは誰でもどんなスキルでも取得出来るらしい。しかしその次からはそれまでに取得したスキルによって取得出来るスキルに制限が掛かるようだ

 流石にどの組み合わせだとこれは取得出来ないというのは分からないらしく運要素がある事も否定出来ない

 しかし何でもスキルを取得出来る訳では無いということには変わりないようだ


「これが万能適正に関係あるのか」


「その通りじゃよ」


 万能適正の効果の一部にはこのスキル取得に関する制限を受けないというのがあるようだ

 そのためどんなスキルも取得出来るので俺の場合こんなにも他の人とのスキル取得数の差が出来ていたようだ


「名前通り万能ってことか」


「他にも能力はあるがの、それはまたおいおい説明していくとしよう」


「御使いの癖に俺への扱いが不親切じゃないか?」


 その場その場で説明するより一気に説明された方が楽だと思うのだが…

 ファニはそんな疑問と抗議を気にすること無く飄々としている


「元よりスキルを取得している本人が詳細を見れないのが悪いのじゃよ」


「そうは言ってもな、何で見れないのかも不明なんだから仕方ないだろう」


 肝心のスキルについて知っているファニ本人は喋るつもりが無いのだから知りようもない

 しかし今回の詳しい知識の無かったスキルについて知れた事は大きい収穫だ

 この迷宮探索が終わったら図書館などに行きたいな。ヘルプ先生に一々聞く必要無いぐらいのこの世界の知識を蓄えておきたい

 そこでガゼルの話をふと思いだした


「ファニは魔族について何か知っているか?」


「人間よりかは知っておるよ」


「前から疑問だったんだが魔物と魔族って何が違うんだ?」


 ニュアンス的にはどちらも似ているのでこの世界ではどういった区別がされているのかが気になった


「魔物と魔族の簡単な区別は知能にある。魔物は魔素から生まれる存在じゃ。この魔素を消費して生まれるがその濃度などによって生まれる魔物に違いもあるのじゃ」


 魔物は魔素から生まれ魔素を喰らい生きるのか。魔素を糧とする魔物が多くいれば新たな魔物は発生しなく、魔物が少ないと新たな魔物が発生する。ある意味大量発生がしないようにバランス良く循環している


「次に魔族じゃな。魔物と魔族は知能に違いがあると言ったがそれは何なのか。魔物が発生するに辺り稀に通常よりも魔素を消費して生まれる魔物がいる」


「その魔素の消費にはどれくらいの差があるんだ?」


「そうじゃのう、大体3倍ぐらいの差はあるのではないかの」


 3倍となると元の魔物によっては差が更に幅広くなるということか


「魔族はそういった稀に発生する魔物のことを指すのじゃ。魔素を多く消費するのは生まれながらにして高い知能を持つ代償のようなものじゃよ、それと魔族は殆どが人型じゃ」


「となると魔族は大体賢いって認識でいいのか?」


「構わんよ。北には魔族領域という生息する生物が半分以上魔族という場所があるから魔族が見たかったら行ってみるといいぞ」


 魔物と魔族の違いは分かった。魔族の特徴も分かったがもう一つの疑問を口にするがファニに先に答えられる


「ならば人間と魔族の違いはなんだ、かの?」


「ああ」


「全てにおいて魔族のほうが上………としか言えないのう」


 つまり人間より魔族のほうが優れているということか

 そしてファニの答え方から細かい違いについてはない、又は個人によるということが推測できる

 人間と魔族に違いはあっても考え方は一緒なのかもしれない


「魔族についてはこんなものかの、時間にもなったのでお主は寝るといい」


「すまないな、色々と聞かせてもらって」


「気にするでない」


 おやすみと挨拶をした後、ラミアを起こして交代する

 俺は就寝の準備をし、心地の良い睡魔に意識を預け眠りについた



説明って難しい…

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