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万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第2章 ラタル入国・冒険者活動編
42/91

VS初の迷宮ボス!

 2階層、3階層とそれから3階層までの間遭遇した魔物は1階層とレベルに変化は無く難なく通過することが出来た

 トレントやゾンビウルフ以外にドライアド(Lv.30〜)、ウッドゴーレム(Lv.35〜)、スケルトンジャック(Lv.20〜)と新しい魔物もこの3体しか居なかった

 いよいよ10階層に向け階段を下りてるところでラミアが口を開く


「皆さんいいですか?おそらく10階層には迷宮のボス級の魔物がいます。今までの魔物のレベルから推測するにおそらくレベルは45〜60の間ぐらいの魔物と思われます」


「ボスってどこにいるもんなんだ?」


「大体はボス専用の部屋があります。その部屋にボスはいます」


 ボス部屋を10階層を探索して見つけなければならないという事か

 鑑定と小型地図の使用を故意的に制限をしてる中探すのは骨が折れそうだ。しかし迷宮と言えば探索、この程度で音を上げる程でもないしむしろ高揚感すらある


「ご主人様楽しそうですね」


「ケータよ、そのニヤケ面はちとキショイぞい」


 酷い言われようだ

 しかし実際に迷宮探索でワクワクしてるのは事実、それで顔がニヤけるのぐらい大目に見てほしいものだ

 階段を降り終えいよいよ10階層の地層に足を踏み入れた


「さてボス部屋はどこ…か…な…?」


 そこで初めて10階層を目にした時、眼前には予想だにしなかった光景があった


「なあ、ラミア」


「えっーと、はいなんでしょうか」


 俺の呼ぶ声に苦笑した顔で返事をラミアがする

 それを無視し俺は質問をする


「たぶんこれってあれだよな、宝箱とかある部屋の扉とかなんかだよな、何か迷宮のギミックを発動させる装置のあるような部屋かなんかだよな?」


「あー、えっと、お兄さん…。ごめんなさい、これは完璧にボス部屋の扉のそれです…」


「ガッデム!!」


 まさか10階層に降り立った瞬間目の前にボス部屋があると誰が予想するだろうか、あれだけワクワクしてただけあって思わず嘆いてしまった


「ご主人様、お気を確かに…」


「ケータよ、そう落ち込むでない」


 自分が思ってる以上に周りからは落ち込んでると思われたのかリアとファニに心配の言葉を掛けられる

 そして、その時のリア達の顔を見てしまったことに俺は後悔した

 あれは本当に俺を心配しておりどうにか慰めようとしている顔であった

 気持ちはとても嬉しい、こんなに俺の事を心配してくれているのだから嬉しくない訳では無い

 しかしだ


(状況が状況なだけに惨めだ…)


 こんな状況を作りだした原因が原因なだけに素直に喜べず惨めに感じてしまうのだ


「男ならシャキっとせんかい、いつまでもナヨナヨしとるでない」


「それもそうだな、この際割り切るとしよう。迷宮はここだけではないし、いずれほかの所も行ってみたいしな」


「……ふむ」


 開けるぞ、と皆に確認し青と赤に塗装され刺々しい雰囲気を醸し出している扉を押す

 やはりこういった扉は押すのが基本なのだろうか、今まで読んできたファンタジー作品は大体押す式だった気がする


 ギギギィィィー


 錆びた扉を開けてるみたいだ、と思いつつそれを口には出さず開け放つ

 扉の奥は暗闇が広がっているため詳しくは分からないがかなりの大部屋ということが分かるほどには広い


「警戒しろよ、どこから来るか分からん」


 全員戦闘態勢になるのを確認して1歩2歩と先に進んでいく

 入口から10歩程歩いた所で変化が起きた

 部屋の壁に設置されていた松明が入口から左右に伝うように青い炎を点けていく。やがてそれは一番奥の部分で合流し全ての明かりが点いたことになった、そのため今まで暗闇で分からなかった部屋の全貌が明らかになった


(シチュエーションがあの作品に似てるな、とすればこの先にミノタウロスがいれば完璧なんだが)


 リア達が周りを警戒する中1人だけ余計な事を考えている者がいたのは蛇足だろうか


「何もいませんね」


「あぁ、360°どこを見ても何もいないな」


 周囲を見回しても敵らしい敵がいない。こういう時のお約束は総じて…

 俺が結論を出すよりも早くピクッと耳を動かしたリアが動いた


「ご主人様、上です!」


 ガキィィィィィィン!!!


 上から奇襲を仕掛けてきた敵の攻撃をリアが双剣で食い止める。突然の対応のためか完全に抑えきれずにいる

 すぐさま抜刀して切りかかるが素早い動きで躱される


「あれは…カマキリか?だが手の形が俺の知ってるやつとは違うな」


 奇襲してきたボスらしき魔物は体の大きいカマキリに見えるが腕が鎌ではなくブレードになっている

 対峙した魔物に対しての鑑定は制限していないので鑑定を使う


 ブレードマンティス Lv.48

 属性 無

 状態 無


 名前そのまんまじゃん…と思ったが口にはしない

 意外にもレベルが低かったので何とかなるだろうか、いやこれはまだ何かありそうだな


「皆気をつけろ、おそらく何かあるぞ」


 俺の警告に皆がコクリと頷いた時ブレードマンティスの方が先に動く、一瞬で間合いを詰め狙ってきたのは俺で、ブレードが横薙ぎに振るわれる

 攻撃に刀を当てることで軌道を逸らし回避する


(重いな…)


 ブレードマンティスの攻撃が想像以上に重く手が痺れている

 ボス級だけあって強さは伊達ではないようだ


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