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万能使いの巻き込まれ異世界冒険記  作者: シャミュナ
第2章 ラタル入国・冒険者活動編
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封巫女のラミア

「えっ、お前らこの子に気付いてなかったのか?」


「え、えぇ、私もケータさんに指摘されて初めて気付きました」


 マリーさんの隣に座っているのは金髪の長髪で煌びやかな服を着ているのが特徴的な女の子だった。その少女の碧の瞳が俺をずっと見つめてくるので遂にしびれを切らし関係のありそうなマリーさんに聞いてみたわけだがマリーさん所かファニとリアも少女の存在に気付かず驚きの声を上げていた

 マリーさんがドラゴイーターを机に置いた辺りからは既にいたのだが……


「驚いたのう、まさか儂の索敵にも引っ掛からず更には気配すら感じずとは……」


 俺は最初から気づいていたが他の皆は違うようだった。ファニも気付いていればスキルの差と納得できたがそうではないらしい、そのため何故俺だけが気付いたのかが謎だ


「へぇ……お兄さんは私の事見えてたんですね。自己紹介が遅れました、私はラミア・パールナブと申します」


 この少女はラミアと言うらしい。自己紹介の仕方が見た目と違い丁寧で大人びいた印象を受ける

 各々がラミアにも自己紹介をし一旦乱れた場の空気は整えられた


「それでだ、ラミアは何故こんな所にいるんだ?」


「お兄さん面白いね、私の気配を消すスキルを追求するんじゃなくここにいる目的を聞くなんて……」


 どうやら俺の質問がお気に召したらしくラミアの顔は楽しげだ

 それとは逆にリアは警戒してるのか少し険しい表情をしており、ファニは愉快そうに笑いラミアの隣に座っているマリーさんは若干居心地が悪そうな顔をしている

 俺がラミアのスキルを聞かなかったのは既に鑑定で分かっていたからだ


 ラミア・パールナブ

 Lv.24

 HP 1820/1820

 MP 3080/3440

 攻撃力 2100+

 防御力 3770+

 素早さ 142+

 器用 118

 スキル 全魔法耐性Lv.2

 Aスキル 隠密Lv.3 空間操作Lv.5 魔力回復Lv.5 魔力眼Lv.4 魔力貯蔵Lv.MAX

 魔法 時間魔法 封印魔法

 称号 封印の巫女


 これがラミアのステータスとスキルだ。先程リア達がラミアに気づけなかったのは時間魔法が原因と推測している


「リア、気持ちは分かるが抑えろ」


「ですが……」


「言いたいことは分かっている。俺も子供だからって侮ることはしないよ。だが、ラミアから敵意は感じないから話だけは聞こう」


 ここに居るということは俺達に何か用事があるのだろう。人選の仕方までは予想出来ないが何かの意味はあるのだろう

 俺達が必要な要件……思い当たる節がないな。俺が異世界人であることはあの場にいた人物ぐらいしか知らないし情報が漏れたとも思えない。そうなるとテラークからの追跡者……は無いな、仮に逃げ出したのを捕まえるためとしてもここは他国であるためこの国と戦争するという可能性を天秤にかけてまでの暴挙には出ないだろう……いや、確かテラークとラタルはそこまで友好的でもなかったな、となるとその可能性もあるのか?


「私の目的を言う前にまずは素性を知ってもらいたいと思います。私は迷宮などを調査するのを生業としている封巫女です」


 封巫女と言うのが分からず聞いてみると、この世界の迷宮は意外にもポンポン出現するらしく、それは大小様々で出現したばかりでは危険度も分からない。そのため無謀に挑戦したり迷い込んだ冒険者などの死亡率を下げるため国家は直属で迷宮調査を担当する部隊を設立したらしい。しかし迷宮ばかり出現し続けると周辺の魔素が濃くなり生態系を変化させてしまうそうだ。それを阻止するために迷宮を封印という消滅を行う人物が封巫女と呼ばれているようだ。称号にあった封印の巫女とはこの事か


「迷宮を封印ってどうやるんだ?」


「迷宮にはコアと言うものが存在しており、どこにあるかは迷宮によりますがほとんどが最深部にあります。これは迷宮を構築している物でこれさえ消滅させれば迷宮は形を維持する力を失い消えるのです」


「あの、それは破壊しては駄目なのですか?」


 リアが今の説明から疑問に思ったことをラミアに質問する。何故コアを消滅させるのかは俺も気になった、消滅よりかは破壊の方が手っ取り早いだろう


「コアには膨大な量の魔力が詰まってるため下手に破壊すると魔力が暴走して最悪周辺が焦土と化すのです。消滅させた方が安心なのですよ」


「なるほどな、ラミアの素性や迷宮についてはある程度理解した。じゃあ本題である用件はなんだ?」


「はい、最近東にある青の草原で新たな迷宮が出現したのが確認されました。お兄さんさん達にはその迷宮の調査を手伝って欲しいの」


「何故俺達を?その迷宮調査の部隊で充分じゃないのか」


「私は時間魔法を扱えるのですが、それには簡単な予知……というより占いなども出来るのです。私は迷宮調査の前には必ず予知をするのですが今回の予知にはあなた達と組むのが良いという結果が出ました」


 予知とはまた唐突だな、巫女らしいと言えば巫女らしいが……それに俺の予想も外れたようでテラークの刺客というのも杞憂に終わった

 時間魔法というのについて情報が欲しいのでヘルプ先生に聞いてみようと思う


(解 時間魔法とは時間に干渉することで一時的に操作することを可能とする魔法です。)


 時間に干渉とはまたスケールがデカイな、タイムスリップとかも可能なのだろうか


(解 否定。時間跳躍は膨大な魔力を使用するため通常では不可能)


 通常では不可能か、つまり出来ないことは無いのか。そう言えばラミアのスキルに魔力貯蔵があったがそれを……いやカートリッジシステムとかも使えば可能じゃないのか?


(解 肯定。必要な魔力があれば可能です)


 魔法ってなんでもありだな……しかし時間軸に干渉して何か影響がある可能性を考慮すると不用意に出来るものではないか

 そもそも時間跳躍が何日何年分出来るのかも分からない、下手したら秒単位かもしれないな

 本題に戻ろう。予知で俺達と組むのが吉という結果が出たとして、そう簡単に協力するほど甘くするつもりはない。これはラミアも分かっているだろう


「ラミアに協力するメリットは?まさか無条件とは言わないよな」


「もちろん報酬は用意します。お兄さん達は冒険者ですよね?それなら私からギルドを通しての指名依頼にしましょう」


 指名依頼、これまた新しい言葉なので専門家とも言えるマリーさんから簡単な説明をしてもらう

 指名依頼とはその名の通り依頼者が冒険者を直々に指名する特殊な依頼のことだ。この依頼での特徴は報酬が通常の依頼とは異なることである。指名依頼での報酬は、依頼者が設定した報酬とは別に指名料という指名された本人が設定出来るシステムがある。つまり指名依頼とは、依頼者の設定した報酬+指名料が支払えることで成立するいわば契約みたいなものである。更にこの依頼を達成すると達成ポイントが二倍貰えるために冒険者が必要以上に依頼者に指名料をボッタクることも滅多に無いらしい。

 マリーさんに説明についてのお礼を言い、リアとファニにどうする?とアイコンタクトを送る

 2人共首を縦に振ったため問題無いようだ


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