第6話:功績とギルド登録
重甲獣の群れを一人で全滅させた僕の噂は、あっという間に辺境街ガルガノス中に広まった。
戦場で情けなく逃げ惑った王立魔導師団や佐藤は、面目を潰されて本国へ逃げ帰ったらしい。
一方で僕は、警備隊長から「正式に冒険者ギルドへ登録し、街の防衛に力を貸してほしい」と頭を下げられた。
「ここがガルガノスの冒険者ギルドか……」
ギルドの扉をくぐると、酒と汗の匂い、そして荒くれ者たちの視線が一斉に突き刺さる。
「おいおい、見ろよ。噂の『木切れ持ちのボム・プチ』だぜ」
「重甲獣を倒したって? どうせマグレか、警備隊の手柄を横取りしたんだろ」
相変わらず、この世界の冒険者たちは魔法絶対主義だ。
僕が背負っている和弓と矢筒を見て、嘲笑うようなひそひそ話が聞こえてくる。
「次の方、受付へどうぞ」
カウンターに座っていたのは、受付嬢の女性だった。
彼女は僕の顔を見ると、あからさまに呆れたような溜め息をついた。
「橘蓮さんですね。登録自体は警備隊からの推薦があるので拒否しませんが……あなたの適性魔法は『ボム_プチ』ですね。ランクは最低のFランクからのスタートとなります」
「分かりました」
「あの……忠告しておきますが、木切れの弓など持ち歩いても笑われるだけですよ? 冒険者として生き残りたいなら、せめて下級の攻撃魔法くらい買いなさい」
親切のつもりかもしれないが、端から見下した物言いだった。
僕は特に反論もせず、ギルドカードを受け取った。




