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第18話:心眼
「シルフ、街の外へ出よう。ここで暴れられると迷惑だ」
「はい、蓮さん!」
街の広場へ移動すると、噂を聞きつけた町民や冒険者たちが遠巻きに見守っていた。
ガルドス率いる重装騎士団が、隙のない陣形を組む。
彼らの前列には、分厚い魔鉄の盾を構えた重装兵が隙間なく並び、まさに「歩く城塞」と化していた。
「ハハハ! 見ろ、この完全なる隙のない陣を! 矢一本通る隙間など存在せん!」
ガルドスが高らかに笑う。
(隙間がない……か)
僕は和弓を静かに構え、目を閉じた。
強豪校での厳しい稽古で学んだのは、ただ的に矢を当てることではない。
「空間を把握し、肉眼で見えない軌道を見出すこと」。
弓道における『心眼』——気配と密度の歪みを感知する感覚。
(表皮の金属障壁……だが、彼らが息をし、動いている以上、必ず魔力の『関節』と『密度の薄い空気の通り道』が存在する)
「シルフ、今回は氷の鏃は要らない。僕の初級魔法だけで行く」
「えっ……? でも、あの重金属の盾は……」
「大丈夫だ。貫くのではない。『隙間を通り抜ける』んだ」




